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町田歌舞伎町商店街振興組合理事長に新年ご挨拶がてらインタビュー [インタビュー]

3連休を迎える前の週末、正月人気の少なかった歌舞伎町に再び賑わいが戻ってきていた。そんな中、新年の挨拶をかねて数箇所顔を出しながらの話。

シネシティ広場でミラノ座のスタッフだった伊澤統括支配人(当時、現在退職)や横田支配人(当時、現在統括)がゴミ掃除からはじめたのが今から4年前、その小さな活動がいまや閣議案件にもなり日本全国の治安対策のモデルとして全国から注目されるようになった「歌舞伎町ルネッサンス」。その歌舞伎町ルネッサンスという活動の原点はあくまで官民一体の治安対策と、それにあわせてすすめていく安全・安心のまちづくりである。個人的にこの街とのかかわりは意外と長いのではあるが、それはともかく本格的にこの活動にかかわり始めて丸一年、まだまだ総括するには日が浅い。正直いまだに途に付いたばかりというのが実感である。

新宿区役所に挨拶に行ったときに、平成5年に建立されたインテリジェンスビル健康プラザハイジアができたときのいきさつと地元からの陳情書などの資料を見せてもらった。現状から言えば、ハイジアは開発の失敗作であるということは誰が見ても明らか。東京都の所有地だったところに三菱信託銀行が信託を受けて運営しているこのハイジア。地元からの趣意書からみとれるのは「大規模な商業施設を作ることで地元商店街の経済を圧迫させるようなことは断じて受け入れられない。」という意図、それに伴いもともと都立大久保病院であったことから健康増進や福祉施設的なものに限る開発を余儀なくされた。結果どうだろう?地域対策をおろそかにし、地元は開発の足を引っ張り巨大な失敗作をつくってしまったのだ。今思うのは、ハイジアの開発期に今のような「歌舞伎町ルネッサンス」的な思考があればまったくちがったものになっていたであろうことだ。平成5年からの三菱信託銀行の信託契約もあと2年できれる。その後、この物件はどうするのか?再開発計画が進められている歌舞伎町シネシティ広場周辺の劇場街、公園ということから脱却し新たなエンタメゾーンにしてみてはというアイディアがでている大久保公園、その両者に挟まれたハイジアはまた歌舞伎町一丁目と職安通り周辺のアジアンタウンの架け橋でもあり、今後についても考えないわけにはいかないはずなのだが。

夕刻、あずま通りの靖国通りに面したシロービルをたずねると、エレベーターホールでばったり町田氏会う。町田氏は歌舞伎町商店街振興組合で前理事長の小松氏(一番街靖国通りに面したかどにある小松ビルオーナーでお好み焼き本陣などを経営、現組合相談役)からバトンタッチして新理事長に就任された方である。戦前歌舞伎町の大地主であった尾張屋銀行頭取の峯島氏の大番頭だった町田家は歌舞伎町では歴史的な背景も含め由緒正しいお家柄、ということもあっての理事長就任に推された。今でも歌舞伎町の地主名に「尾張屋」とか「峯島」の名がでてくることがあるのが感慨深い。

 中山弘子新宿区長とのワンカット。右から町田理事長、新村副理事長、区長の左が小松前理事長。(昨年撮った写真ですが^^;

「よかったらよって行きなさい。」といわれ、町田氏経営の居酒屋シローに。小松氏の体調不良による突然の辞任による新理事長への就任、その時期がまさに「歌舞伎町ルネッサンス」が本格化するときと重なり、その渦中に推しだされたという感は否めない。「いまでもそうだが戸惑いはある」と町田氏。「鈴木喜兵衛氏が活躍した戦後の歌舞伎町の再生のときはみんな若く元気だった。その後、代が変わり今の歌舞伎町のオーナーは多くが当時から見て二代目なんです。初代の影響力が強く、相続も含め代の移行に苦労はしたがそれもなんとか落ち着き、だがその2代目が今私達を含めてみなさん高齢になってきた。さらに女性のほうが長生きするからなんでしょうが、この辺は高齢の未亡人がオーナーというケースがおおい。そんな方たちをどうやって守っていくのかというのを考えると歌舞伎町ルネッサンスの渦中にいて戸惑いを感じるんです。」

歌舞伎町では50坪程度の土地に建てたビルに年間1,000万近くの固定資産税がかかる。元気であれば自分で商売をしてなんとかできるかもしれないが、高齢化が進み、資産を維持するために住むことを許さない、テナントに貸して賃貸収入を得ないと維持不可能、そんな環境がここにある。結果、不在オーナーが増え、ビルのテナント管理がおろそかになってきたのかもしれない。その2代目や未亡人オーナーもいよいよ相続をどうするか、という年齢に達している。ここに、さらに建物の老巧化という問題が重なっているから深刻なのだ。「ほとんどの建物が築40年を越え、限界。歌舞伎町は多くが鈴木喜兵衛氏のまちづくりの流れで20坪とか25坪の土地が多く、建替えるのは共同ビルにしていくしかない。そのためには地権者の合意を形成し50坪とか100坪といった区画整理をしなおさないといけない。でもこれが難しい。」(町田氏)

鈴木喜兵衛氏らによるまちづくりが残した怨念めいたものが残っている。区画が小さいことだけでなく、当時喜兵衛氏よりの人たちが商売にいい場所を得たり、逆に喜兵衛氏に反対した人たちが冷遇されたといったことによる。区画ごとに再生は必要だが、その際にいい場所悪い場所がでるとあとでもめる、今度の再開発は信託形式なりにして、土地を証券化、管理会社を置いて利回り配当という形が必要になる。ここで問題になるのが、相続と開発期の収入。「法律でこのハードルを越えられるような施策をしてほしい。開発期の1~2年は収入がなくなってしまう、とはいえ固定資産税ははらわなくてはいけない、相続しても相続税がずしっとかかってくる、というのでは地権者の同意を得るのは不可能。たとえば固定資産税や開発期の固定資産税の減免なり免除なりがあった上で、収入を補填する意味で低利の融資を受けられるというシステムが必要だと思います。いろんな難しい課題があって、有言実行なんていってる場合ではない。むしろ、みなさんがどんどん意見やアイディアを出しながら実際に可能性のあることを探ってできることからやっていきましょう。」(町田氏)

話はとんで、個人的な意見であるが、なんとかFM-KABUKI(歌舞伎町をメインコンテンツにした新宿エリアのFM局)の開設について、2006年度中に最低でも実質計画に織り込めるまではしたいと思っている。自力で局を立ち上げる事ができればそれに越したことはないが、そうでなくとも歌舞伎町でFM局をやってみたいという事業者を誘致するほうがハードルは低いかもしれない。渋谷スペイン坂のFMスタジオのようなガラス張りの公開スタジオをシネシティ広場やその周囲にサテライトとして設置、そこでは歌舞伎町の観光案内所を置き映画の前売り券やライブハウスのスケジュール情報やチケット、その他飲食店情報などのマップ配布を行う。英語や韓国語、中国語にも対応できるスタッフを置き、広場には365日営業のオープンカフェをつくる。というアイディア。町田氏にはなしたところ、「ジャズが好きで、昔っからFMにはなじみが深い、そのアイディアは個人的には大賛成です。組合でも幹部のみなさんが同意してくれるならバックアップしていきたい。歌舞伎町をよくするのは、まず新宿全体がよくなるということも考えなくてはいけない。FM放送局は新宿全体の発信力を高めることもできる。そこに歌舞伎町という豊富なコンテンツを持つ街がある。上手に活かしてほしい。」とFM-KABUKI設立案について応援コメントをくれた。そのほか、町田氏とほかにもいろいろ話をしたが、とにかく歌舞伎町らしい魅力をいかに残しながら新しく変えていくべきものは変え、また今の地域の人たちもその変化を受け入れていける土壌をつくらないといけないということだった。「歌舞伎町のこの猥雑さが好きなんですよ、これを失わせたら歌舞伎町じゃないです。」とおっしゃっていた。

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昨年、歌舞伎町の違法風俗摘発などで功をあげた警視庁の保安課、実はこの部署は現在巷で話題で安全・安心の脅威として事件になっている「耐震データ偽装事件」に関する捜査や建築基準法違反などについても主管業務でもある。この件についての意見も^^といわれたもので、ちょこっと。(あくまで個人的なコメントとしてですが)

偽装マンションについて、一言で言えば建設業界と銀行と国交省が意図してかせずかはともかく三位一体に責任がるのではないか。こういったシステムをつくった国交省の責任もあるとは思うが、むしろ意図をもって実行した建設業界、そして知ってか知らずか融資によってずさんな事業を実現させてしまった銀行の責任は重い。銀行が偽装物件に融資したこと、またいまとなっては担保価値を失ったマンションに抵当をつけて融資し販売を可能にした銀行について責任を追及すべきであろうということ。

ここで、一つのアイディアとして。これは歌舞伎町などにおける暴力団のインフラにもかかわるところであるが、違法な事業に融資・投資した場合それが発覚したときにそこに融資や投資をした銀行・ファンド・その他の個人融資に債権放棄をさせることにしてはどうか?ということだ。とくに、マネーロンダリングなどの目的で不動産ファンドなどに暴力団やその他の組織から違法な資金が流入しているようだが、これの根っこを押さえるために、そして違法な資金はあくまで使えない土壌をつくるためにも、また銀行などは融資する際に相手を精査し違法性のある事業を行わないかどうかを見極める義務と責任を与える。銀行は、建築違反などのある物件や計画に融資をする場合は発覚した場合債権放棄を迫られる責任を負い、結果として今回の耐震偽装のような事件の再発防止にもなるのではないか?

安心・安全の再構築について、今までの小さな政府への流れと逆行しむしろ政府自体が民間に業務を委譲することなくもっと権限強化と責任拡大へとシフトしつつある。いま政治はそういう潮目を迎えているような気がする。そこで、銀行の反発は大きいかもしれないが、融資や投資元は銀行・ファンド・企業・個人にかかわらず違法な事業にも流れうる融資という資金源(時には資金洗浄にも使われる)のシステムに楔を打つべきではないか?ということを一言追記。


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フミノ

少々遅くなりましたが、、、明けましておめでとうございます!
FM-KABUKI大賛成です♪シネシティ広場にガラス張りの公開スタジオなんてあったら面白いし、実現できたらきっと新しいイメージが生まれますね。今年もいろいろ面白いことをやっていきましょう!よろしくお願いしまーす。
by フミノ (2006-01-10 11:43) 

Tera

フミノさん、明けましておめでとうございます^^
というか、ついに今年作家デビューですね、そっちもおめでとうです。フミノさんは講談社から「ダブル・ハッピネス」という本を1月31日に出すんです。本読んだらレビュー書かせてください~
by Tera (2006-01-11 01:10) 

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