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5月1日 デリヘル規制等に関する風適法改正の概要まとめ [まちづくり]

第三回歌舞伎町ルネッサンス推進協議会を終え、いよいよ歌舞伎町のまちづくりについて誘導方針をどうまとめていくか(平成18年度作業)に向かうわけだ。都市計画課長の折戸氏が「都心居住をどう取り組んでいくのか。また歌舞伎町は人口分布で外国人が多い(約4割、新宿区は約1割)ことから多文化共生にどうとりくんでいくのか、白看板対策、劇場街の再生、大久保公園の積極的活用、中小の敷地が多いことからどう活用していくのか、交通:職安通りのメインストリート化、歩行者の回遊性、サブナードなどの地下街の連続化、駐車場の配置整備が今後の課題です。今年度、街の現況・分析をおこない、来年度より、あるべき歌舞伎町の将来像を示し、まちづくり構想を策定していく。」といった課題が提示されたが、一方で四葉会(シネシティ広場周囲の興行四社)の再開発がどういうスケジュールでどのような計画を打ち出すかによって街がどうなるかはほぼ確定するだろうという見方もある。

四葉会内の4社(東急レクリエーション、東宝、ヒューマックス、東亜興行)の再開発については、昨年の春に「ある問題」が発生し、それによって4社の足並みを見出し、計画が一時棚上げ状態になったことについて東急レクリエーションの佐藤会長がカミングアウトされたが、今年は決意をもってそれを乗り越えきっちりと計画を仕上げていく旨の発言があった。佐藤会長は自身のスケジュールの都合で一足先に会議を中座されたのだが、他の委員が発言している最中に佐藤会長が「今年は本気でやるぞ!」といったメモを書いて隣にすわっていた東宝の山田専務が無言でうなずいていたといったやり取りがあったのだが、そういうのも議事録に現れない四葉会の「本気度」の表れと見ていいと思う。

ただ、各有識者の発言と、地域の人たちの側と両方を考えて、その議論の隔たりというのはかなりあると思う。現在行われている負の遺産、たとえば暴力団のインフラや違法店舗の排除と、大衆文化の創造・多文化共生のまちづくりはどうしても間にギャップがある。前者と後者を同じ時間軸でつなげるには、それを誘導するきっかけになるような「なにか」が必要な気がしている。それが、たとえば、築35年以上の建物が6割を越えるといわれる歌舞伎町の建て替えを促進するための税制優遇措置(固定資産税や相続税)、日本政策投資銀行のいう融資対象を現状SOHOその他(SOHOに軸)をその他の方に重きをおくようにすること、サブナードからシネシティ・ハイジア・大久保公園(地下は観光バスなどが使用できる駐車場)への地下街連続化、景観特区構想(以前NYの例を書いたことがあるが、特定地域=ここでいえば歌舞伎町1丁目などにおいて、映画や劇場、ナショナルクライアント、一般飲食については広告看板類はハデでなくてはいけない、逆にサラ金や風俗は看板規制で目立たせない条例を施行)、深夜のエンタメ産業の活性化(ライブハウスや演劇、お笑いなどのスペースを24時間開放、現状規制のかかる深夜の営業の実質的緩和=エンタメ特区)、BIDのシステムを可能にする法整備(地域の固定資産税を一定%上乗せし、その分を地域のまちづくり・活性化・雇用対策としてTMOに交付金として充当する制度、日本ではいまだ実現していないなど、いくつか具体的に実現を目指そうとするアイディアがある。ひとつづつどう実現すればいいのかアプローチをかけていかねばならない。個人的な意見ではあるが、こうした個別の問題について会議で議論し、実現を目指す宣言なりしてほしいところだったのだが。

第三回歌舞伎町ルネッサンス推進協議会 議事内容

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さて、昨年の郵政総選挙のあとの163国会で審議可決、11月7日に交付され、今年の5月1日に施行される「風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律の一部を改正する法律案」について、ここのところ問い合わせが多かったので、要点をまとめておく。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案について

概要:http://www.npa.go.jp/safetylife/seikan14/gaiyo.pdf

条文:http://www.npa.go.jp/safetylife/seikan14/jyobun.pdf

新旧対称条文:http://www.npa.go.jp/safetylife/seikan14/sinkyu.pdf

今回の風適法改正の趣旨は、基本的にはデリバリーヘルスについての規制と受付所に関する定義づけのためのものと言っていいかもしれない。マンション等住宅地におけるデリヘルちらし投函などを規制するためにデリヘルを定義づけした平成十年の風営法改正によって、結果的に届出を出せば無店舗型性風俗が営業できてしまうという事態を引き起こし、また無店舗であるが故、客の出入りはないだろうと受付所を想定していなかった(条文中には明記されていない、結果、受付所があっても違法ではない)ことから法律としては片手落ちだろう、ということで今回の規制へとつながってきた流れである。だが、一方で今回の改正によって受付所が定義づけされることによって、実質、所定の手続きを行うと無店舗型性風俗店の「受付所」が既得権を得ることにもなったともいえる。そこで、その押さえとしていままで指導にとどまっていた禁止区域内における宣伝行為を直罰化したというのが概略。

以下、警察庁資料より(細字は自分のコメント)

①人身売買の防止のための規定の整備:人身取引に関する罪を風俗営業の欠格事由に・性風俗営業者等に対し、客に接する業務に従事するものの就労資格確認を義務付け

基本的には東南アジア・南米などの国から経済格差を背景にした人身売買が横行、世界的問題でもあるが、これを欠格事由にした。ただ、人身売買そのものは日本人であってもありうる(未成年や借金トラブルなど、立証は難しい?)。結果として、当面人身売買がらみの取り締まり・規制は各地域、徹底していくと思われる。

②性風俗営業の規制強化:性風俗営業者に届出受理通知書の備え付け及び提示の義務付け・デリバリーヘルスの客が出入りする事務所等を店舗型営業所と同様に規制・デリバリーヘルスの事務所等を警察職員の立ち入り対象に追加

関係者に対して届出確認書の提示義務ということで、この関係者というのは客・家主等ということであるが、たとえば広告代理店や出版社の広告担当者もこれに入る。つまり、求めに応じて提示が義務化されることにより、無届営業の店舗が広告を出そうとした場合、出版社や代理店は知らなかったでは済まされなくなるという意味。直罰で罰金100万である上、公表されることにもなる。③項にもあるが、実質的に無届営業は広告宣伝は不可能(インターネットも同様)。また、営業実体と届け出内容にくい違いがあればこれも違反ということになる。

③性風俗営業等に係る集客行為の規制の強化:客引きをするためのたちふさがり、つきまとい行為の禁止・性風俗営業者による住居へのビラの投げ込み、広告制限区域等における看板の設置等を直罰化・無届の性風俗営業者による広告宣伝の禁止

広告制限区域については、各都道府県の条例に定めることになる。基本的には、東京都では吉原を除き全域広告制限区域にあたるので、看板設置は不可能。ただし、所定の手続きで届出を済ませたデリヘル受付所、店舗型(これは昭和60年以前届出のものに限られる)は既得権を得ることになる。

ここで問題になるのがデリヘルの場合受付所・事務所・待機所・サービスルームの4っつの形態によって成立しているという側面がある。

・受付所とは、客が出入りし、接客がある場所を指す。営業所とみなし条例による禁止区域が適用される。しかし、現行法上、受付所は定義されていないため、現状の受付所(改正風適法施行前の4月時点で営業中であること)は所定の手続きを経て既得権を得ることになる(ただし現行法上の広告宣伝行為の制限は受ける)。ここで、無料風俗案内所がどうなるのかについて、ここは条例(2月中旬の都議会審議、無料案内所規制条例)をまってからの方が正確に書けるのだが、たとえば案内所のデリヘルやハコヘル(既得権店舗も含めて)看板は広告制限区域(これも各都道府県の条例によって規定)にかかった場合規制ですでに現行法で取り締まり可能。また以前あったチケットセンターも、広告制限にかかるので、看板ナシのチケセン型案内所も規制される。一方、案内所において接客しデリヘルに客を送り込んだ場合、特定店舗や実質同一経営などのデリヘルに送り込み金銭授受があればこれは一体型の店舗型ヘルスとみなされ禁止区域が適用されることになる。案内所については、いずれにせよ条例の規制がかかるのでそれが公開されてからということにはなるが。

接客についてだが、どこまでが受付に当たるのかは明文化されていないため、各都道府県警察や所轄によって温度差が出そうな気もするが、そうならないようにさらにハッキリするべきだろう。金銭授受や、写真を見せての接客があれば受付ということにはなるだろうが、従業員を置いているだけでも「受付所」とみなす、という解釈も成り立つので、そこらへんどうなるか、ここは運用次第か。

・事務所は、とくに規制はうけないが警察官や④少年指導員の立ち入りがある。ただし、事務所と届けていて、客の出入りがあれば受付所とみなされ禁止区域が適用される。現状で事務所兼受付所型の営業を行っている場合(4月現在に実体営業があることが前提)、届出済みのデリヘルであり、5月1日の施行から猶予期間(7月末日)に所定の手続きを経て事務所兼受付所として届出をすることによって既得権を得ることが可能。ただし、現在各地域警察署は実体の調査を行っており、営業実体がないにもかかわらず既得権を得ようとする業者は防ごうとしている。もちろん、事務所兼受付所となれば、受付所と同じく営業所とみなされるため、既得権を得ても、宣伝行為の規制や営業時間の規制(都道府県の条例による)を受けることになる。

・サービスルームは、無店舗であるゆえ規定されていない。複数以上のレンタルルームやホテルに派遣することが前提になるのだろうが、経営が同一であったり特定レンタルルームやホテルに派遣していてそこにキックバックなどの金銭授受や契約がある場合は一体型性風俗とみなし、禁止区域内での店舗型性風俗とみなされ違反になる。フロアごと丸借りなどのケースが目に付くが、こういったケースは摘発を受ける可能性は高い。一方で、レンタルルーム側から見た場合、明らかにデリヘルのサービスルーム以外の用途がなされていないという実体が立証された場合、これも違反行為(風適法・旅館業法など)

だが、嬢の安全性、売春を防止するための従業員管理などの側面についてはあまり議論されていないのが問題だなと感じている。

なお、営業所とみなされる範囲において(受付所・待機所・受付所とみなす客の出入りのある事務所)は営業時間が規制される(都道府県条例による規制、基本的には深夜0時から日の出までは営業禁止)。

④少年指導員に関する規定の整備:少年指導員(無報酬の地方公務員)の職務の明確化・少年指導員による風俗営業の営業所等への少年の健全育成のための立ち入り・少年指導員に対する研修の実施等

・少年指導員の任命権は各所轄警察署ということになりそうだが、今までの少年補導員みたいなものに対して法的な地位をはっきりさせたものといってよい。各地域の商店街であったり自治会であったりPTAであったりするのだろうが、警察と同じく立ち入りの権限をもつ。届出の確認や、明らかに未成年者と思われる出入りがあった場合、立ち入って確認、違反があれば通報ということもこれからはありうるということ。

⑤罰則の強化:性風俗営業の禁止区域等をはじめとする各種法定刑の引き上げ

完全に性風俗を枯渇させる気であれば、たとえば性風俗の労働そのものを労基法違反に問えるようにするとか、求人そのものをできなくすればとなるのだが、そこまでしないということはすなわち、ある程度、許容できる範囲での性風俗営業を認めていることにほかならない。昨今の未成年の治安悪化に起因する要素が大きいと見ているが、一方で大人の健全な社交の一種と見て、自己責任の上に立って、且つ地域とのコンセンサスがとれるものであればそれがたとえ性風俗産業であっても本来規制だの法律だの必要ない。ただ、それがあまりにも前にですぎてきたこと、またある部分が暴力団のインフラにもなっているということが問題なのだろう。

関連記事:デリヘル規制の改正風営法11月7日に正式公布、施行は来年5月か。


今回の風適法改正施行は5月1日、猶予期間が3ヶ月ある。届出受理については約10日必要と考えられるので、仮にデリヘル受付所に関する既得権という意味では4月20日の時点で営業実体があった上での届出というのが締め切りといえる。事務所・待機所・受付所については一箇所の所轄生安担当に届ければいい。したがって、事務所住所と受付所住所が異なったとしても受理される。大塚署で受理し、受付所は歌舞伎町にある、そんな例はあるだろう。受付所について、所在住所の各所轄に届出義務をおくべきだったような気はするが。

施行後、法律が変わったことで、今回規制を受けたデリヘル以外にもすべての性風俗店(既得権を持つ店舗型も含めて)の再届出義務が発生する。この猶予期間が7月31日まで。届出が行われなかった場合、当然既得権は消滅する。ただ、実際は廃業届けをだしていない性風俗店も多数存在し、記録と実情がかけはなれていたりする場合もありうるため、今改正によって日本全国の性風俗店に関するかなり正確な実態が把握されることになるだろう。違法な改築やオーナー変更(法人などによる)についてはやや黙認されてきたという傾向を踏まえ、また特にデリヘルはころころ経営実態が変わる傾向が強いため、これを機に年に一回くらいは各警察が届出と経営実態が符合しているかどうかの確認をするべきだ。転貸や名義貸しが当たり前のように存在し、そこにまた暴力団のインフラもあるだけに徹底していくべきかと思う。

6月1日に施行される風俗案内所の規制条例 や改正予防条例等と絡み合い、これらが縦割りでなく連動して機能するかが課題だろう。「届出制」は「許可制」よりも緩いと思われがちだが、それは間違い。あくまで「監視の必要あり」ということで届出制にして実態を把握することが目的であり、決して許可ではない、と言うのが警察行政から見た場合の根本にある。


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美神 先生(みかみ さきお)

>負の遺産
(苦笑

>だが、嬢の安全性、売春を防止するための従業員管理などの側面についてはあまり議論されていないのが問題だなと感じている。
その通りですね!

今回の風適法改正は、外国人、暴力団対策には決して有効的では無いと思い、違う目的があるのでは?と勘ぐってしまいます。
(詳しく書けなくてすいません・・・)

また”キャッチ”等が増えているなぁと思うのは私だけでしょうか?
by 美神 先生(みかみ さきお) (2006-02-11 22:17) 

Tera

夕べかな、歌舞伎町交番のまん前(一丁目内)で声かけしてる黒人がいました。勇気があるというか、警察をナメてるっていうか^^;
地域課の警察官も、目の前でやってるのに見てみぬフリ。管轄違いとはいえ縦割りってのは本当にまずいなぁと思います。警察も春の人事異動の季節ですが、警察庁から所轄、交番までやるべきことは一貫性をもってやってもらえないかなぁと思います。
by Tera (2006-02-16 03:20) 

さか

まとめると、、、

受付(客と接する)は学校・図書館・病院・児童福祉施
  設・公民館等の敷地から200m以内はダメで

事務所(電話受け付けのみ)、待機場、女の子の出張先、転送電話先
は禁止区域はナシというこでOKでしょうか?
by さか (2006-04-25 02:13) 

Tera

風適法改正まもなくですが、いろいろ混乱があるようですね。警視庁ならびに各県警・府警は今回の風適法改正に関わる広報をイーフレットなどで出すと伺っています。既得権滑り込みが20日まであったようですが、それはもう過ぎ、今度は施行後の猶予期間内(7月31日まで)に全風俗関連営業業者がいろいろ届出などしなくてはならないようですね。

5月1日以降、受付所のみが禁止区域等の規制を受けます。これは東京都の場合なら台東区千束の一部を除き全域禁止区域になりますが、他道府県についてはそれぞれ条例によって禁止区域が定められているのでそれで確認してください。事務所・待機所などは規制を受けませんが届出義務があります。ただし、受付所とみなせるような業態の事務所・待機所などについて(対面接客あり)は規制を受ける場合があると思われます。
by Tera (2006-04-25 04:06) 

くらた

広告制限区域の法文を何回も読み返して理解したつもりですが、少し不安です。教えて頂けないでしょうか。東京都の条例で記されている広告制限区域とは、店舗型性風俗特殊営業の禁止区域そのものですが、デリバリーヘルスの受付型で届出し確認書を頂いた場合は、新法第31条の3第2項の規定(受付所営業を店舗型ヘルスとみなす規定)により昭和60年以前届出の店舗型ヘルスと同様に店頭に看板設置が可能なのではないでしょうか。ちなみに200メートル以上施設より離れた立地にあります。
by くらた (2006-05-31 16:27) 

Tera

デリバリーヘルスの看板は、禁止区域内においては風適法による広告制限が適用され出すことはできません。(実体としては白看板以外での営業は不可能) 昭和60年の風適法の際の既得権については看板に対しても既得権が得られたわけですが、その後、禁止区域・広告制限区域が定められ、その範囲においては宣伝・広告行為は違法となったので、そもそも今回の既得権を得たデリヘル受付所も看板は元来違法、すなわち店舗型と同様に看板を出すことは出来ないわけです。
たとえばくらたさんの場合は禁止区域外ということであれば、風適法上の広告制限は受けませんが、禁止区域は200メートル以外に各都道府県条例で定められている場合もあるので、これを確認してください。条例上では、たとえば歌舞伎町なら全域禁止区域です。もう一つ屋外広告物法・条例というのがあって、こちらは行政管轄ですが規定があると思います。こちらも、基本的に景観保護等が目的ですので、思うに地域の地区計画やまちづくり等によって若干温度差があるかもしれません。厳密には風適法は警察庁、条例なら各都道府県警察にご確認ください。
by Tera (2006-06-02 04:19) 

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