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3月24日 東京地裁にて風適法違反容疑の森下景一(54)に対し判決公判 [その他]

←歌舞伎町一番街にあった、摘発前の森下グループの違法一体型性風俗店。

昨年11月23日に新宿歌舞伎町にて風適法に定める禁止区域内で店舗型性風俗店を営業していたとして、風適法違反で逮捕された森下景一容疑者=会社経営、新宿区百人町1丁目(54)についての判決公判が3月24日、東京地裁において行われた。判決は以下。

罪状:風適法違反(禁止区域営業)

判決:(森下景一)懲役6ヶ月 執行猶予5年 罰金50万円 (同経営する㈱新宿ソフトについても罰金50万円)、なお罪状についての不法収益に対する追徴没収(刑法19条)として7,065万円が判決として言い渡された。

懲役6ヶ月に対し執行猶予5年(通常は2年程度)というのはかなり重い。また、風適法違反による不法収益に対する追徴没収は今回はじめての事例である。7,065万円が高いか安いかはいろいろ見方があるかもしれないが、当面裏付けがとれたものについてのものであり、また今後風適法違反によって摘発された場合にも同様に裏付けされた場合は追徴没収が行われるという前例になったと見てよいだろう。

関連:11月23日 歌舞伎町の違法風俗店摘発、経営者の森下景一容疑者(54)ら風営法違反の疑いで逮捕

森下景一は、歌舞伎町をはじめ池袋などの繁華街においてテレホンクラブ「リンリンハウス」や「漫画喫茶マンボー」などを全国展開しているほか、無料風俗案内所体裁のデリバリーヘルス受付所とその近隣または同建物内にサービスルームを設置、警視庁保安課と新宿署は実体として禁止されている一体型の店舗型風俗店とみなし、風適法違反で摘発を行った。上の写真は、歌舞伎町劇場通り一番街に面する、上高地ビル(所有は㈱酔心=喫茶店マイアミのグループ)。森下グループはこの建物を、1Fに案内所、地下に受付所、上階にサービスルームを経営。11月23日の逮捕以降閉鎖されてきたが、最近になって内装工事の動きがある。

起訴以降、森下景一は罪状をすべて認め、「歌舞伎町からの性風俗事業の完全撤退」を条件に仮釈放となり、第1回公判のあった1月24日以降、歌舞伎町にある傘下の案内所、デリヘルのサービスルームとして使用・または使用予定であったレンタルルームを閉鎖していた。

 

これらについては、最近さくら通りなどでは「森下グループ残党」と称するものが再度案内所を再開、経営そのものが切り離されたということになっているようだが実態は不透明。案内所における性風俗店のパネル表示を宣伝行為とみなす風適法運用強化(禁止区域内では宣伝行為は禁止されている)によって、案内所の運営方法もパソコンをならべてのインターネット情報センター化するところと、一方で現状規制対象になっていないキャバクラ・ホスト等の性風俗店以外の風俗店案内を行う形態に移行するところが見られる。また、それまでデリヘル専用のレンタルルームとして使われてきたレンタルルームなどは、SOHOオフィスなどに経営転換するところも見られるが、一部風適法改正(本年5月1日、猶予期間2ヶ月)による既得権を得るための滑り込み需要(デリヘル受付所、待機場所が改正後、それぞれ禁止区域が適用される。)を狙っていると見受けられる風俗SOHO(デリヘル受付所届出可といったキャッチコピーで賃貸契約を勧誘)などの出現もあり、地域の環境浄化や違法性風俗店の排除を進める歌舞伎町ルネッサンスの側としても監視が必要だろう。

閉鎖直後→最近の姿  

  

↑SOHO化している案内所、レンタルルーム用途予定だった物件の写真。閉鎖になっていた上高地ビル(右)も現在は1Fの同グループ不動産屋も含め取り壊し、改装中。

森下グループについては、もう一つ問題だったのが暴力団の資金源になっていたという点がる。案内所のパネルは一ヶ月20万程度とされていたようだが、パネル一枚に月3万円のミカジメを極東会系桜成会などの組関係者に支払っていた。歌舞伎町ルネッサンスの目指すまちづくりの根本は治安対策、暴力団のインフラ排除である。そういった意味からも、歌舞伎町において暴力団の資金源になる企業・事業者の排除は重要な課題であった。組織末端は違法風俗店や客引きからのミカジメが主たる収入源であり、末端を詰めさせることによって暴力団組織全体の資金源を断つことが課題となっている。もっとも、組織の上層幹部クラスにとっては、実業として表の仕事をもつ者も多い。主として金融や不動産関係、またはファンド、また雇用対策関連の人材派遣業や産業廃棄物処理関係、レジャー産業など幅広く根は深いが。森下グループについても、資金源として池袋のファンドが関与していたことを以前書いたが、これにしてもロンダリングの疑いはどうなのか、また、一部公安の干渉が噂されたことから破防法対象組織との関係などまだ明らかのされていない実体もある。

また、最近の歌舞伎町では、森下グループの風俗撤退(とはいえテレクラ、漫画喫茶などは継続的に営業しているわけだが)の変わりに名古屋から進出してきた新たなデリヘルグループが参入、増加しはじめている。このグループの今後の動きも監視していくべきだろう。

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一般論ではないが、森下景一を歌舞伎町ドリームの寵児と見る向きもないわけではない。ライブドアの掘江容疑者に然り、どうしてもドリームを実現するためには塀の上スレスレを歩かないとならないという意見もある。ある意味、それは当たっているかもしれない。確かに、何の既得権益を持たないものにとって他者と同じことをしていても成功は得にくい。ここで、重要なのは、森下景一がもっと地域と密接に関与しコンセンサスを得ていたらどうだったであろうか?ということである。確かに、森下グループ全盛時のようなハデハデしい奇抜な営業形態は地域にしてみれば受け入れられないだろう。だが、もうすこし地域や周辺に配慮した姿勢があったらどうだったか。きちんと近所付き合いなんかしてたらどうだったのか。

歌舞伎町は人間再生工場のような部分もある。色んな理由でこの街にやってきたイワク付きの人たちもいる。しかし、ここで職を得、自信を取り戻し、自ら商売を起こし、そんな人たちにとって、今でも歌舞伎町には違法でない限りまだまだ自由に商売をできる風土・環境があり、寛容性のある街である。違法な性風俗等を排除するのは、これが暴力団の付け入る隙間を与えるからだ。しかし、その歌舞伎町ルネッサンスの活動が、歌舞伎町のもつ最大の資源ともいえる寛容性を失わせる方向に向いてはいけないとは思う。5月1日に風営法が改正され、また6月1日には風俗案内所規制条例も施行される。動き始めた歯車は止まらない。歌舞伎町の寛容性が森下景一を生み、無関心が彼やそのほかの同類の増殖と違法行為を野放しにした。違法なものは違法として排除しなければなるまい、だが一方で、たとえば規制緩和、これは言ってみればいままである法律や条令、あるいは規制の類を公共の利益や活性化に結びつくことを条件に今までやってはいけなかったことをできるようにするというもので、徐々に色々な風穴が開く時代になってきている。「地域のコンセンサスがあり、地元がよいといえば、本当は新たな規制だとか法律なんかいらないんですよ。」(警察生安関係者)。またある人が「法律を作るのは大変ですが、規制緩和はある意味簡単。一文を添えればいいのですから。」と。

関連法令・条例について

「寛容性の裏返しは、無関心ということでもある。違法性風俗店がこういった状況になるまで放置したのは街です、反省すべき。そういう意味で、歌舞伎町ルネッサンスを軸に、地域の人たちがなるべく情報を共有し、あらゆる動き、変化に対して関心をもとうという機運はやっと今、高まってきている。」(歌舞伎町商店街振興組合町田理事長)、森下グループの存在が今の風俗産業の向かい風を作ったきっかけになったことは否めない。また、街はそれを放置し、今になって一気に規制・排除し結果として地域経済を低迷させたのも事実。歌舞伎町ルネッサンスの進めるまちづくりは「持続可能な経済活動をする街」と訴える。ならば、個人的な意見かもしれないが、歌舞伎町ルネッサンスを進める側とどちらかというとそうではない側にしても、お互い顔が見える関係を築き、話し合い、互いに理解を深めるべきだし、その中で目指すところの「街を良くする」方向にどうベクトルをあわせていくか、これが課題だろう。

アメリカ独立の祖、ベンジャミン・フランクリンはこういう言葉を残している。「ささやかな一時的安全を得るために、基本的自由 をあきらめるような人は、自由も安全も得られはしない


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コメント 3

YUKI-arch

人生再生、人間再生の場が少ない。
与えられていませんね。
柔軟さを失った社会なかで、
歌舞伎町は大事な場所ですね。

かっての自治都市堺やフィレンツェのように、
自治をしっかりすれば、寛容な仕組みのなかで
町と人が再生できると期待しています。
by YUKI-arch (2006-03-26 08:27) 

了

きれいごとだけで生きていければいいんですけどね。
なんか、役人どもが自分達の都合のいいように
きれいごとを押し付けているようにしか見えない。
by 了 (2006-03-27 10:06) 

Tera

堺市においても、やはり「ルネサンス計画」なるものを行っているようですね。とくに「自由」を強調しての市民自治の実践というのが、興味をひきます。行ったことがないのでよくは知りませんが^^;
歌舞伎町は今の所、住民はほとんどいません。つまり商売をすることに特化した街ですね。これはこれでいいんでしょうが、そうはいっても街内のエリアごとに濃淡はあります。個人的にはまちづくりのコンセプトに「歌舞伎町に住む」ということもアリだと考えてます。住人と企業や事業者、町会、組合、そして行政がみんなが顔の見える関係を築ける可能性のある都心の限られた場所だと思っています。今はまだ、意見の対立などで殺伐感のあるルネッサンスも、これを乗り越えて、いつかはそんな組織にしていけたらいいんですけどね^^だって、実際は0.36平方キロしかないんですから。。。
by Tera (2006-03-28 04:25) 

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