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新宿コマ劇場が2008年末には閉館、5月28日(木)東宝(株)より正式に発表 [まちづくり]

5月28日(木)、東宝株式会社より新宿コマ劇場および新宿東宝会館についての年内閉館が正式に発表された。(東宝株式会社IR開示情報

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平成20年5月28日

会社名 東宝株式会社
代表者名 代表取締役 高井英幸
(コード番号9062 東証、大証各1部、福岡)

株式会社コマ・スタジアムとの再開発事業に関する合意についてのお知らせ

当社は、本日、株式会社コマ・スタジアム(大証第2部:コード番号9642)と新宿歌舞伎町一丁目19番1の当社所有の土地の再開発事業に協同して取り組むことに合意いたしました。この合意により、当社は平成20年12月末日をもって、同土地に所有する「新宿東宝会館」を閉館する予定となりましたので、お知らせします。
なお、今後の再開発計画につきましては、引き続き株式会社コマ・スタジアムと協議を行い、事業性の検討を慎重に行った上で、概要が決定し次第あらためて公表いたします。

以上

DSC00682.JPG新宿東宝会館と新宿コマ劇場を望む、手前はヒューマックスパビリオン。

昭和31年(1956年)12月開館、以来51年の間新宿・歌舞伎町の芸能・演歌の殿堂としてまさしく街のコマ(中心)として多くの来街者、そして地域に愛されてきた新宿コマ劇場。収容人数は2,000名を超え、美空ひばりや北島三郎の座長公演として知られているほかNHK紅白歌合戦の舞台にもなったことがある。戦後焼け野原になった歌舞伎町で、芸能・娯楽のまちづくりを民間主導で立ち上げた鈴木喜兵衛氏が、当時誘致目標の中心においていたのは歌舞伎劇場誘致だった。それが町名の由来にもなっているわけであるが、それが建築制限令や預金封鎖等で一旦頓挫し、しかしながら最後まで歌舞伎劇場の誘致には未練があったようだ。現在東宝が所有しているこの土地の誘致第一候補は当時松竹、次いで日活、東宝は三番目であった。しかし松竹・日活とも歌舞伎町の興業街としての未来には不安を持っており、また東宝の小林一三もあまり積極的ではなかったという。鈴木喜兵衛氏は当時の東急・五島慶太を介して小林一三を説得、誘致に合意を取り付けた。当初小林一三はホテル建設を考えていて、時期を見て劇場に替えるという案を持っていた。敷地単価は坪4万8,000円、当時としても破格の値段で東宝はこの場所に土地を入手したことになる。

結局、その後、先に誘致されていた地球座(現在の地球会館)、新宿劇場・グランドオデオン座、そして東京スケートリンク(現在の新宿TOKYU MILANO)が先に営業を開始、これらが順調に活況に呈したこともあって、小林一三はホテル案を捨て、一気に劇場建設に乗り出した。昭和31年12月28日、映画「オクラホマ!」としてこけら落としをした。「オクラホマ!」はシネラマ方式と違ってワイドスクリーンに継ぎ目がないのが特徴と鳴り物入りで登場したのだが、結局シネラマと見た目なんら変わらず、翌年4月からは榎本健一・宮城マリ子らによるミュージカルに切り替えられ、以来実演劇場として今日に至っている。

コマ劇場を含む周辺映画館との共同再開発の話が出たのは平成2年のことだった。当時、歌舞伎町二丁目大久保病院の再開発を東京都が計画(東京都の土地信託事業)、このときに東京都の要請で地域熱供給事業の計画が進められ、どの範囲を地域冷暖房計画区域として考えるかという時に、コマ劇場や東宝会館を所有する東宝株式会社、新宿TOKYU MILANOを所有する株式会社東急レクリエーション、オデヲン座などを第一・第二東亜会館を所有する東亜興業株式会社、そして地球会館とヒューマックスパビリオンの株式会社ヒューマックスの四社(通称四葉会)、及び西武鉄道を呼び、再開発のありなしを打診、その方向性を確認のうえ、旧大久保病院跡地を含むこのエリア(約5.3ha)を熱供給区域と指定、これが引き金となって四葉会の中でも特に老巧化が進んでいたコマ劇場・東宝会館の東宝と新宿TOKYU MILANOの東急レクリエーションが軸となって共同再開発へのチャレンジが始まった。

平成5年に旧大久保病院跡地に東京都健康プラザハイジアが完成はしたが、しかし一向に四社の共同再開発の話は具体性を帯びていなかった。原因はいろいろあるが、まず第一に各社の財布事情が違いすぎる点が大きい。キャッシュで単独でも再開発を進めたい東宝と、それに対し残り三社はノーキャッシュでというもくろみがあった。また、キャッシュフォローのために東急レクリエーションが一部上場をもくろんで失敗したこと、後にわかったことだが東亜興業の250億に及ぶ負債などが計画を足踏みさせていたという経緯がある。

2005年、歌舞伎町ルネッサンス計画がスタート、いわゆる地域再生・治安対策というのがこの計画の骨子ではあるが、本丸はまさにこの興業四社(四葉会)の共同再開発であったことは言うまでもない。四社の共同再開発と、その中心に位置するシネシティ広場は区誘致(道路)であることから、四社と区が協議の場に立ち、資金面では日本政策投資銀行が後ろ盾になってサポートすることで大きな再開発を実現することで、一気に歌舞伎町を刷新しようというものだった。

四葉会再開発予定エリア.jpg

平成19年には日本政策投資銀行を幹事に協同再開発会社YSP企画を設立、あたかも四社の共同再開発は実現に向かっているかのように見えてはいたが、一方で四社の企業収益の悪化、株式会社東急レクリエーションの一部上場失敗、東亜興業の巨額負債、そして新宿TOKYU MILANOに隣接するサウナグリーンプラザの価格高騰(当時30億が今では90億という話も)などが足かせとなって、協議は一向に進まないままほぼ現在に至っている。

ここで、四社共同再開発を行った場合のゼネコン有力A社と、キャッシュを持っていて単独でも再開発意欲のある東宝についているゼネコンB社の綱引きが始まる。そこでB社は四社共同再開発は無い、仮にあったとしてもトップは無理と見るや、コマ・東宝会館の単独再開発を捕りに行ったとしても不思議ではない。結果どうなったか。平成20年5月28日、東宝は新宿コマ劇場と東宝会館の再開発を5月株主総会を経て発表という流れになった。

DSC00665.JPG歌舞伎町興業4社(四葉会)俯瞰

さて、なぜ、この四社共同再開発が頓挫したのか。

こうした資金繰りや企業体質の違う土地の再開発を行う場合、通常は信託方式をとるのが普通。三菱や三井といった信託が入り、一旦土地建物を買い上げる。その上で共同再開発を実現し、のちに各社に買い戻させる。信託銀行はこれによってリスクを軽減するのだが、歌舞伎町の場合、はっきり言ってこの1,000億規模のプロジェクトに投資する信託が無かったというのが最大の理由だろう。その原因は、何といっても歌舞伎町ではオフィスビルは床が埋まらない、つまり商業スペースだけでは収益性が不安定で、家賃収入の確実なオフィス誘致は期待しにくいということがある。安定収益を上げられない以上、投資は考えにくいというのが実情だろう。

結果として、四社共同再開発はかなりの確率で難しくなった。そして、キャッシュでいける東宝だけが走り始めた、というのが実態である。歌舞伎町ルネッサンス計画は、もはやその本丸を失敗したといってもいい。

東宝の事業計画はまだ発表になっているわけではないので、触れられないが、さて、これからこの劇場街エリアの再生はどのように進むのか?これを推測すると、緊急性からいえば、今年7月26日の旧松竹会館(新宿ピカデリー)の完成をもって歌舞伎町の映画産業は一気に衰退する。かつて50億と言われた興業収益は今でこそ26億(年間200万人動員)を誇っているが、その数字がコマ劇場閉館とあいまって激減する。うち、企業収益性から言って、東亜興業は年間70億の企業であるので、当然第二東亜会館のテナント収益を手放せるわけもなく再開発はしばらく回避、ヒューマックスはパビリオンの収益悪化がどうなるかによるが一応健全運営であるために財務的に再開発は先延ばししたいのが本音だろう。さて、東急レクリエーションはどう出るか。まず、単体再開発にはあまり魅力を持っていないというのが本音であろう。とはいえ、老巧化が進み、再開発は10年単位でいえば回避不能。要は資金力ということになる。東急レクリエーションはこれまでカリスマと言われてきた佐藤進会長が今年辞任、相談役になった。これを機に、会社体制を一気に東急電鉄体制へと変革しつつある。これはあくまで個人的憶測であるが、おそらく東急電鉄の100%子会社化から上場廃止、その後に東急電鉄がこの新宿TOKYU MILANOの再開発、あるいはそれ以外の選択肢も含めて主導を握るのではないかと推察している。となると、コマ劇場などの東宝の再開発と東急側の再開発はタイムラグが大きく、現実にはまったく分離されたものになるだろう。希望的観測を言えば、東急電鉄側が西武鉄道(プリンスホテルやペペの老巧化がやや問題)や小田急電鉄(駅前の再開発を控える)と今後どう接触していくのかによって大きく変化もするし、あるいは渋谷に最大のプライオリティを持つ東急電鉄が果たしてそこまで難しいことをやるのかどうかという気もするが。。だが、コマ劇場を含む東宝再開発が早ければ来年取り壊しを想定しているとすれば、現実には他社も収益が悪化することでいよいよ本気で動き出す、あるいは動き出さざるを得ないということも考えられる。今回の東宝の再開発発表は、そういった刺激になってくれればとは思う。

2013年までに着工、2015年までには完成。くらいが東宝のスケジュールであるとすれば、問題はそれまでの約7年、歌舞伎町はどうなるのか?ということだろう。中心を失い、仮に塀で囲まれ暗いスペースができたとしたら。おおよそ考えられるのはとにかく街が荒れるのではないかということだろう。

歌舞伎町再生は、東宝再開発の後のことだけではなく、それまでの7-8年をどう凌ぐのかということが大きな課題になる。また、その他の各社の再開発をそれでも信託投資を促進するための方策を考えていく必要もある。まず、地域の活性化のために自分らが最も重視しているのが「歌舞伎町24時間特区」、そしてもう一つが外国人就労特区という構想。そして、信託投資を促す決めては、やはり歌舞伎町カジノ構想ということだろう。カジノを持つ総合エンターティンメントホテルを軸とした開発をする、というのであれば信託は乗ってくるのではないか。もはや、歌舞伎町再生の基軸はそういった普通の街には無い発想がどうしても必要になってきている。

歌舞伎町ルネッサンス計画の頓挫は明らかになった。とはいえ、成果は大きい。それは、歌舞伎町が民間主導で本気で街づくりを考えるようになったことだ。そして、具体的な活動も芽生えた。パトロール、グリーンバード、あるいは歌舞伎町24時間特区等に向けてのロビー活動など。これを考えると、歌舞伎町ルネッサンスはある意味十分成果を生んでいる。あとは、行政主導が足かせとなっている部分を外し、理念から現実的方策へと、あるいは行政主導から民間主導へとシフト変換する必要がある。これを超えない限り、歌舞伎町の未来は決して明るくないと思っている。今こそ、歌舞伎町は行政主導の歌舞伎町ルネッサンスから脱却し民間主導の歌舞伎町ならではの実際的なまちづくりに進むべきだ。


5月29日(木)歌舞伎町商店街振興組合 第47回通常総会開催

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5月29日(木)15時半より、花道通りの日本料理店「車屋」にて歌舞伎町商店街振興組合の第47回通常総会が開催された。理事長の新村雅彦氏は昨年末より腰を痛め、加療のためしばらく入院やリハビリをされていたが、今回久しぶりに顔を見せられた。もともと体の小さい人で、その上「10kg痩せたよ。」と言う割には元気そうで顔色もよく、握手した手には力を感じられた。それはそれでなにより。

DSC03623.JPG約半年ぶりに顔を見せられた新村雅彦理事長「歌舞伎町も、安心・安全を掲げていろいろやってきました。その結果、治安も大変良くなってきております。またTMOも本格的な発足を間近に控えておりまして、歌舞伎町の発展に寄与するように活動していきたいと思っています。また片桐副理事長のやっていますよくしよう委員会も益々充実して活躍していることを心よりお喜び申し上げます。
さて、6月には新宿三丁目に地下鉄の副都心線が開通しますし、南口のJR駅の工事も建設中であり、また東西自由通路も建設が始まっております。その中にありまして、歌舞伎町は昨日・一昨日あたりからコマ劇場の閉鎖が言われておりますがこれから歌舞伎町も大変な時期に入ってくるとは思いますけど、この難局に一致協力して努力して解決していきたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。」と挨拶。

DSC03617.JPG片桐基次副理事長より、平成19年度事業報告が行われた。それに先立ち、20年度事業に向けての趣旨としての挨拶がなされた。「昭和23年4月1日、当時角筈一丁目北町町会長であった鈴木喜兵衛氏が進めていた民間による戦後復興計画の中で、東京都都市計画課長石川栄耀氏の助言で『歌舞伎町』と命名されてから60周年を迎えます。以後歌舞伎町は時代の流れの中で、世界一の娯楽街・歓楽街として名をはせてまいりました。しかしながらこの間、様々な社会背景の中でまちが変貌してきた事も事実であります。
『歌舞伎町ルネッサンス』のもと、再度民間によるまちづくりに着手し行政との連携による、治安対策は一定の成果を挙げてきました。
新宿区の委託によるクリーン事業により路上の散乱ゴミが毎日清掃され、歩き易くなり、また防犯上も「割れ窓理論」によるところの犯罪の減少にもなってきました。他方、ホストクラブやスカウトの客引き行為が目立ち始め「迷惑行為撲滅キャンペーン」でこれらを監視し、排除する活動を開始したところです。また、その取り組みは繁華街対策モデル地区として全国から注目が寄せられています。
本年は、歌舞伎町ルネッサンスが初期の使命を終え、次なるステップへの準備期間だったと位置付けられます。
回復しつつある治安を維持し、歌舞伎町らしさの中で来街者で賑わい、まちが潤う姿を目指すにはどうしたら良いか、また「歌舞伎町らしさ」とは何なのか、もう一度見直す時期と考えます。
新宿南口の再開発や東西自由通路の事業計画が決定され、四葉会の再開発計画も企画会社が設立されました。移りゆく周辺環境の中、皆様の活発な議論を通し、歌舞伎町は究極の『おもてなし』のまちとして、生き抜き、次世代に引き継ぐべく、ご支援、ご協力よろしくお願いいたします。」

歌舞伎町商店街振興組合は現在225名の組合員がおり、歌舞伎町を代表する民間コミュニティとしては一見物足りなさもあるが、各町会や事業者(四葉会)、あるいは関連として食品衛生や社交飲食業、カラオケ業などの組織と連動し、活動範囲は歌舞伎町全域にわたっている。主に、組合員の相互扶助の精神に基づき、組合員の事業の健全な発展に貢献することを目的とし、必要な共同事業を行い、また周辺環境の整備促進、街の環境や公共福祉に留意した事業を行うとあるが、具体的に言うと歌舞伎町まつり、熊野神社祭礼からはじまりよくしよう委員会などでやっている地域の共同宣伝事業や防犯パトロール、そして末端自治としての街路灯整備、あるいは行政との交渉なども含め多岐にわたる。年間収入は約6,560万、うち事務局運営費を除く純活動予算はだいたい3,000万円程度となる。収入の6,560万は各町会負担金や労働保険事務手数料収入などあるが、際立つのは所有建物の家賃収益が4,000万を超えるという点がこの組合の特徴。いわば、この収入あってこそ事務局の広範な活動などが支えられていると言っても過言ではない。

DSC00685.JPG新宿東宝会館に隣接する歌舞伎町商店街振興組合ビル。5Fに事務局がある。

さて、上記新宿コマ劇場の閉館記事に関連する東宝によるコマ劇場と東宝会館の再開発に、この歌舞伎町商店街振興組合の所有する建物は含まれるのか含まれないのか。実際のところ、まだ結論も出てないし、東宝と商店街の間で現実的な交渉も行われていない。だが、当然ながら地型的にも東宝にしてみれば想定することであり、これから具体的にどういう選択を考えるのか協議が行われるという可能性はあるだろ。しかし、歌舞伎町商店街振興組合は組合であり、組合員のものであるため、単純に一人二人の意見で動くことはできないのは当然だし、通常の株式会社と同様の手順(総会決議等)が必要な案件である。これをまとめあげていく時間とエネルギーは大変かもしれない。

歌舞伎町商店街振興組合の建物をどうするのかという以外にも、工事車両導線の問題や整備、そのほか法定再開発の要件を満たすべく見えていないいくつもの課題がこれから出てくる。これらを一つ一つ解決し、そうしてやっと東宝の再開発計画の楚が決定し、さらにそこに建築計画を立てていくわけだから、やはり相当の時間はかかるものと考えるべきだろう。

組合総会で片桐副理事長も挨拶で述べたように、歌舞伎町ルネッサンスの初期の使命は終わった。再開発後の絵を見ていてもそれは6~10年先の姿。しかし街は明日も明後日も食べていかなくてはならない。その間、どうなるのか?そこを考えて、打つべき具体策を次々と実行していく必要がある。以前ある人がこんなことを言っていた。「歌舞伎町は確かに10年後は良くなるだろう。しかし、10年後、ここにいる人は誰もいなくなっちゃうよ。いや、いられなくなっちゃう。それでいいの?街づくりってそういうものなの?」ここは大事な意味をもった言葉だと思う。


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風間一

西川口で家守事業に取り組もうと構想している者です。
歌舞伎町の事例は西川口の現状と近いだけに、今回のコマ劇場の閉鎖は衝撃的でした。
歌舞伎町ルネッサンス計画のリスタートを期待致します。
by 風間一 (2008-05-29 18:20) 

Tera

風間様、コメントありがとうございます。

歌舞伎町の場合は、もともと経済活動のポテンシャルが高いために、民間が「まぁいいや。」的になかなか本気にならなかった分、当初は行政が主導する必要があったといえます。しかしながら、「歓楽街」はそもそも非常に行政には扱いにくい要素が多すぎて、やむなく行政は振り上げたこぶしを下ろせない、法令遵守をまともに楯にしたらそもそも歓楽街は成立しませんし・・

さて、そろそろ行政には後ろに下がってもらい、コマ劇場閉館などショッキング且つ不安要素が強い時こそ民間が前に立って現実的な施策を自ら編み出しこれを実践していく必要があります。その際に、はたして行政・警察がちゃんと後ろ盾になるように下がってくれるのかどうか、ここが非常に難しい。

そこで、これまでの歌舞伎町ルネッサンスの施策評価はちゃんとし、それを認め、しかしながら方針を変えるためには人材を含めて刷新した体制でないと矛盾も出てきてしまいます。そこをいろんな政治力でもマスメディアの力を借りてでもやる必要があります。

街は「人」が創るものです。まちを創るのも、ボトムネックをつくるのも常に人です。とくにリーダーや中核に位置する人たちには、自分が引っ張りつつも常にボトムネックも作っているという客観的目線と、いざという時は潔く下がるそんな器があるかどうか、ここが成功の鍵なんじゃないかなと思うこのごろです。
by Tera (2008-05-31 00:18) 

都市好き

歌舞伎町の再開発の行方はどうなってるのかなと思ってたのですが
非常に分かり易く動向を解説していただき、なるほどと納得した次第
です。素晴らしい記事を有難うございます。

おっしゃる通り、(最近は都心に押され気味とはいえ)新宿は世界最大
の利用者数を誇る大ターミナル、素人意見では投資価値は幾らでもあ
ると思ってしまうのですが、プロの見方は違うんですね。
容易な考えですが国内からの投資がダメなら、海外って手はないんで
すかね…、世界中でオイルマネーが行き場を探してると言いますし、
売り込んでみては…なんて。
by 都市好き (2008-06-08 17:27) 

前髪

大学で建築を学んでいる者です。
いきなりで申し訳ないのですが、てらうち様は、コマ劇場再生についてどうお考えですか?
そして、再建によって、どのような建築が必要だと思いますか??
歴史ある、新宿歌舞伎町をより良くするために学びたいと思っています。

ご返信頂けたら、幸いです。
よろしくお願いいたします。
by 前髪 (2008-08-20 14:19) 

Tera

コマ劇場に限らず、歌舞伎町は街そのものの老巧化が進んでおり、またコンテンツに関してもやや賞味期限が来ていると感じています。そういった意味で、その「核」であるコマ劇場と東宝会館の建て替えは、地域全体の更新を促進する可能性が高く、街全体のためにも好材料と思っています。

ただ、現実には、再開発の期間が5年から7年に及ぶことも予想され、その間の歌舞伎町の経済活動はやや厳しい状況になるでしょう。ここを街の人たちがどう乗り切るのか、これが大きな課題となってきます。

いくつかの情報があって、コマ及び東宝会館の再開発については、東宝は単純に地権者としての立ち位置にとどまり、テナントはあるディベロッパーに丸投げするのではないかと。となると、商業的に「劇場」運営はない可能性が高いかと思われます。
こういった状況に対し、「コマ劇場(あるいは劇場)を残してほしい」と言う街の人たちもいれば、逆にあれこれ注文するべきでは無いという人たちもいて、ここはコンセンサスは取れないでしょうね。

また2000坪という大きな土地にあう商業施設というのはなかなか難しいだろうということ。テーマレストランやホテル、などいろいろアイディアはあるようですがディベロッパー側も苦慮しているようです。

さて、ここからは個人的な意見ですが。

以前から書いてますが、一つはやはりメディア、あるいは情報系企業(GoogleやAppleなど)の誘致、それにふさわしい発信力の強い、またそれを生かせる構造、そういったものが出来ればなぁという気持ちは変わっていません。新宿はフジテレビ、そして文化放送にも去られ、メディアによる発信力が弱い。だからこそ、そういった拠点になればと思います。現実的には難しそうですが。

もうひとつ、これも以前書いたことがありますが「水」という視点が欲しいなと。
もともと歌舞伎町は池です。またここから蟹川という川が今の花道通りに流れていました。水場というのは、風水でいうところの龍の水飲み場、つまり商売繁盛という意味で非常に大切なんです。そういえば、以前今のシネシティ広場に噴水があった頃の歌舞伎町は元気だったと思いませんか?
水が流れ、そこには風が吹く。「気」が滞らないよう、水は溜まるのではなく流れたほうがいい。
たとえばですが、新宿から歌舞伎町に入ってきて、突き当る今のコマの場所に滝でもあったらなんて思ったりします。
あるいはセントラルロードに地下街を作って、そこにも川を流し、なんとなくそこに集まる人の心も穏やかで気持ちのいいものになるんじゃないかと。

街の核になる場所だからこそ、そういった視点を東宝が、あるいはディベロッパーが持ってくれたらと思います。

環境にやさしい街づくりというのがこれからの時代は絶対的に求められるようになります。とくに膨大なエネルギーを消費し、しかも24時間特区を目指している街だからこそ、なおさらエネルギー効率の高い構造にしていくことは必須でしょう。現在ハイジア地下にある地域冷熱の活用、屋上や壁面緑化、そして水と風。今の歌舞伎町には似つかわしくないかもしれませんが、核がそうやって変わっていけば、きっと街全体もゆっくりとシフトしていくのではないか、そんな風に考えています。

by Tera (2008-08-21 21:23) 

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