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日本共産党・冨田なおき氏に聞く-選挙の結果の向こうに何が見えるのか。【8.30総選挙東京1区立候補予定者インタビュー第三弾】 [インタビュー]

8月18日公示8月30日投票が迫っている第45回衆議院議員選挙、この東京都第1区(新宿区・港区・千代田区)での立候補予定者のインタビューを、公開討論会も含めて書いてきているが、当初接戦が予想される自民党・与謝野馨氏と民主党・海江田万里氏のインタビューで仕上げる予定だったのだが、日本共産党からも「ウチも国会の議席を持っているんだから」という話になり、よって日本共産党からの立候補予定者である冨田なおき氏のインタビューを行ったのでこれを掲載する。日本共産党は党の政策として、国民へのアピール-自公政権を終わらせる“審判”をくだし、新しい日本の進路の“選択”を、「国民が主人公」の新しい日本を――日本共産党の総選挙政策として
【1】財界・大企業中心の政治をただし、くらしと権利をまもる「ルールある経済社会」を築きます。
【2】憲法9条を生かした自主・自立の平和外交で、世界とアジアに貢献する日本をつくります。日米安保条約=日米軍事同盟を廃棄し、アメリカと対等・平等の関係をつくります。
【3】民主主義がつらぬかれ、人権が大切にされる社会をつくります。

さらに、2009年総選挙《各分野政策》としての政策要綱をPDFでダウンロードできる。

なお、第45回衆議院議員選挙における東京1区取材記事は時系列順で以下の通り。

日本共産党・冨田なおき氏に聞く-選挙の結果の向こうに何が見えるのか。【8.30総選挙東京1区立候補予定者インタビュー第三弾】

DSC02004.JPG日本共産党・冨田なおき氏(8月15日、新宿区議会議員沢田あゆみ氏事務所にて撮影)

◇プロフィール:

1976年、山形県山形市生まれ。山形東高校、法政大学法学部政治学科卒。
大学在学中、首都圏13大学の学生が留学生と交流する国際交流大学連絡協議会副会長。阪神・淡路大震災被災者の個人補償を求める運動にとりくむ。
1998年から日本共産党千代田地区委員会勤務。現在、日本共産党衆議院東京1区国政対策委員長・若者相談室長。
日本共産党衆議院東京1区国政対策委員長・若者相談室長 冨田なおきブログ

◇インタビュー

  • 寺谷「まず第一に、東京1区からの立候補予定者として、方や70歳60歳。冨田さんは33歳ですよね。」

冨田「前提として世代と世代で対立するみたいなスタンスには、立ってないつもりなんですけど、やっぱり、ボクらの世代だと、すでに大学とか学校から社会へ出て行く時点で既にバブルは過去のものだったという機運が強い。いわゆる氷河期世代ということなんですけど、そもそも希望がはじめっから奪われちゃっているという、だから最初から努力をしなくていいという意味じゃなくて、現実に努力をしている若い人たちはいっぱいいるわけですけれども、しかし、今、公開討論会でも言いましたけど、有効求人倍率は最悪になっていて、とくに正社員の求人は4人に1人以下ということですから、土俵そのものが非常に脆くされちゃった。
以前、昔は世の中全体は貧しかったけど頑張れば一旗あげてというか、結構そういうことを言うおじさんとか、昔は貧しかったけど努力したよ、今の若者はなっちょらんみたいな。でも、その大先輩の方々の認識も変わらざるを得ない状況だと思います。
派遣村が出来ちゃって、誰の目にも貧困、雇用破壊が隠しようなくなってという状況ですよね。あの日比谷公園って、私も時たま昼休みなんか行って、そこにお弁当なんか持ってくるサラリーマンとか若い人に時々話しかけて、話を聞いたりしてたんですよね。その時点でもやっぱり、正社員と非正規、方や非正規の人は希望が無いし、正社員は正社員で、じゃラクしてるのかと言えば逆で、過労死するまで働かされているという、現にあの辺だと大企業の本社であるとか、霞が関の省庁が目の前なんで、結構あの辺は24時間明りが点いているんですよね。私もあの辺で新聞を配っていたことがあるんで。
だから、実感はあるのですが、何しろ、働く者も、あるいは業者の皆さんも商売成り立たない、働いている人が懐寂しいわけですから、
当然お買い物もできるだけ安い方安い方へと行きますからね。地元の店なんか全然寄りつかない、いつの間にかそれが当たり前の世の中になっちゃって。ですから、ひたすら、何か特定の若者だけが割を食ったみたいな意識はそんなに無くて、長年苦労してきた方も、姥捨て山医療を押しつけられた、年齢差別の後期医療制度だったり、入院したらすぐ出て行けみたいな話だったり、お金がない人は結局死んじゃえといいますか、そんな感じの政治で、すごくやっぱり老いも若きも希望をひたすら奪ってきた。
公開討論会で与謝野さんも仰っていましたが、まさに100万円近く家計から奪ってきた政治ですから、そこはやっぱり1億総被害者という感覚がすごくあります。街の皆さんの声をこの間聞いてきても。」

  • 寺谷「ただ一方でこの国には1400兆の個人金融資産がある。土地資産は2000数百兆、ものすごく大きな個人資産を持っている国なんですよね。その資産がどこかですごく偏り、流動性が滞っている。内需の拡大というのは、どうやってこれを再分配とまで言わなくとも流動させていく話でもある。どうやってこの固定化した資産を溶かしていくかという問題は大きい。」

冨田「人の持っている土地を取り上げるみたいな発想じゃないですけど、だからこそ税金という制度があるわけですよね。やっぱり、資産を持っている人にはそれなりの評価がされ、持っている資産なりに応じて税金を払うというのは先進国であればどこでもやっているルールですから、ただ、その機能が今すごく働かなくなくなっているということだと思います。それは『改革』と称してやってきたわけですけど、株で儲かっている方の税率が10%ですからね。真面目に働いた人の所得の税金よりも安い、優遇しているということですから、構造改革と称して金持ち優遇をしてきたという罪は非常に深いという感じがします。全体で見れば資産があると見えても、実際には資産0みたいな人が例えばこの新宿区内にもたくさんいらっしゃるという現実がありますからね。」

  • 寺谷「中心市街地活性化などを現場で関わっていると、実は資産を持っている人たちがにっちもさっちも行かなくなっているケースをよく見る。建物を持っている、いろんなテナントも入っている、しかしながら例えば歌舞伎町なんかにいると築35年以上経った老朽化した建物が6割以上もある。それにプラス公共インフラまで老朽化が激しく、それを地域活性化だの建物の更新といった誘導を図りたくとも、建物を持ってても維持がもはや出来ていない、売りたくても売れない、その割に土地の値段は高く固定資産税も重い。例えば土地政策ってこのままでいいのかなと。」

冨田「持ってはいるけれど、上手く活用出来ていないということなんですかね。」

  • 寺谷「お金として持っていればもう少し資産の運用に自由度はあるかもしれない。しかし、不動産資産はあるけれどお金はないみたいなそういう人たちも山ほどいる。一方で、働けど働けど、土地も家も持っていない人は家賃等年間100万200万経済付加がかかっているわけでしょ。資産格差も埋まらない。これは極論だが、固定資産税も上げちゃおう、贈与税ももっとあげちゃった方がいいんじゃないかと思うんですよね。」

冨田「贈与税なんかは、日本はかなり甘いというか、そういう面はあるかなと思いますよね。この間、麻生内閣はまさに逆を行こうとしたわけですよ。逆にもっともっと優遇するんだと。それがなんだか活性化だ、景気対策だみたいな。それはまさに目先の話だったんだよなあと思いますよね。」

  • 寺谷「日本共産党が常々言っている、大企業への減税の穴埋めに消費税が充てられているという、そういうような言い方をされますよね。一面的には当たっていると思いますよ。で、この国の財政が厳しいと、苦しいと。その部分を打開する策はないのか?」

冨田「これまでの聖域が聖域のままであれば、財政は苦しいまま、という発想になってしまうのかなという思いはある。
今の基本的な方向としては、法人税率もひたすら下げに下げまくって来たわけですから、80年代は4割近くあったものががーっと下げてきた。そこの聖域に一つメスを入れるということは、財源論の大きな柱なわけですけれども、それもやっぱり姿勢の問題ですよね。政治の姿勢の問題なのかなと。これまでの延長上の世界の視野で行けば、お金が無いから埋蔵金持ってきてどうこう、それが枯渇すればやっぱり消費税増税しなきゃという話になっちゃう。それでは打開策とは言えない。路上生活者からも取り上げるのが消費税ですからね。そこには活路は見出せないと思います。法人税率というのは非常にタブーとなっていますから。」

  • 寺谷「その原因は、国際競争力というのがありますよね。要するに、課税した分が価格に転嫁され当然国際競争力が落ちるということだけれども、一方で海外輸出製品には消費税はかかっていない。それだけの還付で年間3兆円にもなっている。」

冨田「大企業をなぜ我々が批判するかといえば、輸出するものに消費税がかからないというのはそれ自身は当然なのかもしれないのだけれども、その過程で下請け孫請けに消費税を持たせてやってって、実質負担していないのにも関わらずさらに戻し税を受け取ってしまうというところは非常にたちが悪いということで、非常に批判しているというところだと思うんですよね。最初からかかっていなければ、かかっていないものにはかからないという話ならつじつまが合うんですけれども、やっぱりしわ寄せが中小零細に行っているということですよ。」

  • 寺谷「この国の財政を厳しくしているもう一つの理由が、実は税金をちゃんと払っていない人たちが多いということもある。」

冨田「どういう払っていない人たちのことですか?」

  • 寺谷「これね、例えば日本政策金融公庫というのがあるでしょ。中小企業の救済をしましょうというということで、融資枠を設けて実際に審査のうえ金を貸しますよと。実は、融資実績はなかなか伸びない。とくに零細企業、個人事業主など、ちゃんと税を払っていないところが結構多い。だから納税証明が出来ない故に、審査を通らないという実態がある。いわば、税を納めていない以上、税で救済する国が救済する必要はない、という考え方が基本的にあって、しかし現実にはどういうことが起きているかというと、税を払えないような人たちがあふれてきていて、あるいは年金であれ失業保険であれ、そういうものを払っていない、払えていない人たちへの手をどうやって差し伸べるのか?つまり、大きく考え方を変えないといけない根源的な問題に差しかかっているのではと感じている。」

冨田「中小零細業者の方で言うと、税も払えていないということなんですけれども、そうは言っても確実にとられている消費税というのがありますけれども、食料品なんかにはかけないようにということを一つの角度として言っているのですけれど、例えば年金なんかは、未納になっちゃうみたいな人が相当多いわけで、そうなると無年金になっちゃって、あるいは微々たるものになっちゃうということですよね。
そういう人が五万といるからこれほどまでに問題になっている。年金の無駄遣い、社会保険庁の無駄遣いがあれほど批判を浴びたのも、貧しい年金の反映だと思いますし、やっぱりとるほうばかりとっといてみたいなことですよね。でも、それでも払えない方が増えているということだと思うんですが、だから結局年金で食っていけない人が膨大に生まれちゃったっていう・・・。」

  • 寺谷「いや、それ以前で、年金の負担もそうだし、税もそう。消費税増税論が出てくる一つの背景には、取れるところからとろうというのがあるんだろう。取れないところからとろうとしても行政効率上から言っても無理がある。」

冨田「取れるところからとるということ自身は、私もそれを全部否定するつもりはない。ただ実際に、取れるところと言った場合に、課税能力のない人に無理やり払え払えと言ったってそういう人たちは最終的に首をくくるとかさらに追い詰められていく。ただでさえ、商店街がシャッター通りになり、それこそ飲食はどうするの?出たと思ったらすぐつぶれるみたいなのもありますよね。そういう状況を延々繰り返していくということになっちゃうと思いますからね。取れるところから取れるということで言えば、やっぱり力に応じて応能負担というか、払える能力に応じて払ってもらうという原則に立ち戻る必要があるのかなと思います。」

  • 寺谷「そのシステムがこの国はおそらくちゃんと機能していないように感じるのです。そもそもこの国は、一般国民の年収であり生活度把握といい、どこまで行政が出来ているのか?アメリカの連邦税だったか、徴収システムでそれを監視する機能でNRAというのがある。これが非常に厳しい半面、把握した上で税免除などの裁量も持ってたりします。税をちゃんと収め、給料もちゃんと払っていますよという法人の社員の記録はちゃんとされている可能性はあるが、そうではなくて、税もロクに払わない、源泉徴収してももそのままばっくれちゃっているような会社なんてのはこの国に山ほどあって、そういう企業や社員の実態把握は全くされていない。当然そういうところの労働者は、雇用保険もないでしょうし、保護なんかされていない。派遣村のような話は実はまだ把握されている部分であって、可視化されているだけでいくらかマシかもしれない。さらにもっと大きな不可視な部分に大問題が起きているのではないかという話ね。」

冨田「そうですね・・・。そういうところはまさに、ちゃんと然るべきところが仕事をしてもらうということは大事ですよね。行政の側に。私、そのアメリカの監視機能というのについてはすいません、具体的に分かってないのですが。仰るようにどの程度発達しているのか。」

  • 寺谷「NRAには税を徴収する上で差し押さえる権限もあるが、一方で払えないやむを得ぬ事情があれば免除する権限もあるのね。」

冨田「そこの現場の権限は非常に大きい感じですね。」

  • 寺谷「税を払えない人からとるのは無理があるかもしれないけれど、そもそも論だけど、払わないですんだら払わない人は出てきちゃう。この国の税収が約40兆くらいでしたっけ、だけど払える人からちゃんともらっているんですか?例えば話は少し違うが、外資系企業で年間数兆も利益を得ている会社が、実は一円も税金を払っていないであるとか、そういう話を聞いたことあるでしょ?」

冨田「だから、多国籍企業も、そういうタックスヘブンを作って逃れるみたいな話は昔から有名ですけど、大企業に対しては、やっぱりきちっとルールを作って必要であれば、国際的協力で追い詰めて行くという努力の余地はあるかなという気がするんですよね。」

  • 寺谷「アメリカが多国籍企業に対し120兆の増税をすると、そう言ってましたね?」

冨田「そうですね、踏み出すんですよね。」

  • 寺谷「あれはどういう仕組みを考えているんですか?」

冨田「私もまだ、具体的に分かってないんですけれども、当然アメリカの企業ですよね。ってことを考えていると思うんですよね。ただ、逃れているやり方としては、ニューヨークではありませんと、本社はケイマン諸島ですということで逃れているわけですから、実態をまさに把握して課税するという方向にならざるを得ないでしょうね。」

  • 寺谷「つまりね、課税する、しないはともかく、収入の把握、生活の把握、はこの国においてもう少しされていいのではないか?その上で、行政職員が足りているのかどうかという問題もあるとは思うのだけれど、なるべくその正確な実態把握がされないとこの国に今何が足りないのか見えてこないのではないか、そんな感じはする。」

冨田「そうですね。後はその税金を徴収する側の権限というか、そういうのをはっきりさせるという事とあわせて、納税者の側にも権利があるみたいな、その部分が日本ではおざなりになっているかなという気がする。多分、一定の規模の企業にはそういうのが天下っていたりとか、まともに従業員を労働保険雇用保険に加入させていなかったりみたいな話が一方で見落とされているとかありつつ、一方で税務職員の調べ方が無茶苦茶強権的だとか聞いたりするんですよね。プライバシーまでずかずか入り込んで根掘り葉掘り調べられていくみたいな。」

  • 寺谷「多分それはどれが正解だかわからない。ディスクローズされた企業ほど制約も厳しく、税金を逃れるなんてもっと出来ないし、しかし一方でむしろ社員の権利は保たれているかもしれない。例えば、民主党の政策で、納税と社会保障に共通の番号を導入するというものがあるが、以前、住基ネットの時でしたっけ、国民総背番号制というのがありましたけど、日本共産党は反対でしたよね。」

冨田「と思うんです。」

  • 寺谷「この話、非常に似ていると思うんですよ。要は民主党は、国民に一律で番号を付与するという。」

冨田「なんかそういう一律管理みたいなのが果たして、トータルに考えて国民の利益になるのか?というのにはちょっと慎重に考える必要があるかなという気がしますよね。
だから結局、住基ネットもその気になればどう使われるかわからないと言うことでいえば、国民的なコンセンサスというのはないわけじゃないですか?自治体にはまだもめているところがあったりと言うことですから。トータルで番号をつけたがる発想というのは、個人的には好きじゃないですね。統治する側には非常に都合がいいやり方ですけど。」

  • 寺谷「いや、都合がいいのか、あるいは合理的なのかは微妙なんじゃない?要は、行政も限られた人材と財政で行政サービスをしなければいけない以上は、当然合理的にならざるを得ない。合理的という名のもとに、あるいは人権が部分的に侵害されるということはありうるし、許容範囲というのもある。」

冨田「それはどの程度、何が具体的に侵害されるのかというのをみなきゃいけないんですけども。ただ、まあ、人権が守れる程度の人はいなきゃいけないと思うんですよ、行政に。今は、それこそ図書館に人がいないですとか、アルバイトが図書館の秘書の仕事と住民票の仕事を一緒に同じ窓口でやっているとかみたいな話がありますけど、そういうのでいいのか?と言えば、図書館ということで言うとプライバシーにも配慮しながら専門的な、こういう本ありますか?とかこういう資料どこにありますか?とかそういういろんな注文に応えられるという専門的な要素が非常に強いと思うんですよね。そういう人が、人件費の論理でいえばおかない方がコストは低く済むから置かないと。そういうことは現実に起きてますけど、図書館であれば人の生き死ににはすぐには関わりませんけど、それがいいというわけじゃないですけれども、そういうもとでそういったデーターベース化を全部分かってしまうとなった場合、そこがどう転んでいくのかわからない恐怖心みたいなのを払しょくしきれない気がします。要は、脱税なら脱税させないという体制をとれるということが大事なわけで、ただあんまり今深追いするものを持ってないのでちょっと言及しずらいです。」

  • 寺谷「じゃあ、話を変えましょう。憲法9条を堅持しようというのが日本共産党の立場ですよね。日本共産党は自衛隊のことを軍隊という言い方をしますよね。今回も社会保障費等補強の財源12兆円の一つはここですよね。要は憲法9条を堅持し、平和的外交によってやっていきましょうという話ですね。僕は、理念としては素晴らしい、ごもっともだと思うんですよ。ただ、一方で理念と言うのは着地できないときがあるじゃないですか。」

冨田「着地できないというのは現実として上手くいかないというそういうニュアンスですか?」

  • 寺谷「時間軸を考えないといけないので、例えば50年かけて出来ることはあるかもしれない、でも4年じゃ出来ないことはある。
    そのあたりの境目をどう見るかという意味で、政治にはセンスが必要だと思う。」

冨田「そうですよね。」

  • 寺谷「理念として訴えるのも政治の役割だろうし、それはそれで素晴らしいこと。でも、一方で現実はどうするの?ということです。」

冨田「なるほど、、例えば今すぐ自衛隊を無くす、軍備を無くすみたいな話だとしたらそれこそ実現可能性のない突飛なことを言っているということになるでしょうけど、やっぱり憲法9条を100%実行しようと思ったら非常に時間がかかるというのは仰るとおりだと思うし、別に共産党も100%一夜にして実行しようとは更々思っていない。そこはリアリズムに基づいてやっていきますから。
今やるべきことは、今言っているのは年間5兆円つぎ込んでいるんですけど、何しろ米軍再編の費用ですとか、思いやり予算なんてのは条約上の義務は無いのだから払う必要ないでしょうみたいな話だとかで、今目の前で削ろうとしているのは軍事関係で1兆円なんですね。
1兆円は減らせるという計算で言っているんですよ。例えば今すぐ自衛隊のクビを切りますと言っているわけじゃないんですね。
装備関係の無駄をまず削ろうというのがまず中心ですから。あとは米軍再編関係の支出を一切減らそうという。
ただ、思いやり予算、米軍再編経費を合わせ、例えばイージス艦買うのに一隻2200億から1600億くらいですかな、かかると。そりゃ既に作っちゃったものは金がかかるわけだから、これはどうにもならないですけど、今後も同じような配備に金をかけて行くみたいなのは、これはストップ出来るだろうということですよね。クラスター爆弾みたいなのを買わされているみたいなので、やめるとか、ますはそういうことは現実的な問題として減らせるじゃないかなと。
後は、アメリカとの関係ですよね。アメリカとの作戦との関係で、イージス艦なんていうのは配備しているわけですから、それこそ万一攻められた時のためにおいているというものではないですから、だからアメリカとの関係なんですね、やっぱり。
日米軍事同盟に寄りかかっている政治をやっている限りは、アメリカの作戦に追随したような装備をせざるを得なくなって、そこにお金が注ぎ込まれるという図式から逃れられないとと思います。そこは、日米軍事同盟からの離脱というのがまず先だろう。」

  • 寺谷「そして日米友好条約を結びましょうという言い方をしますね。」

冨田「はい。」

  • 寺谷「どういう違いがあるんですか?」

冨田「今の関係は対等なパートナーじゃないんですよ。アメリカが上で、こっちが下という関係ですから、そのもとで、米兵犯罪があってもまともに逮捕さえできない、というような、いつまでたっても日本の警察はまともに手出しできないみたいなことが続いているわけですよね。凶悪犯罪なんか、とっとと基地を経由してアメリカに帰しちゃう・・。」

  • 寺谷「まず、地位協定の見直しから?」

冨田「そう、地位協定の見直しも当然必要だと思いますけど、根っこにあるのは日米安保条約という名前の軍事同盟ですから、これは無くさなければいけないなと。で、これを無くせば基地も、一個一個無くすとなると膨大な時間がかかりますけど、沖縄の普天間基地ですとか。日米軍事同盟を無くすとなれば、一年間で撤退しなければならないということは条約に書いてあるんで、そういう道に踏み出していけば、話戻ると、防衛関係にかかっている予算だってさらに減らしていける道が開けてくる。」

  • 寺谷「日本共産党が描いているこの国の未来は、非武装中立ということですか?」

冨田「それが一番、文字通り憲法9条を実行する姿になると思うんです。それは相当先の話になると思いますけど、だからこちらとしてはやっぱり、今日は丁度終戦記念日ですけれど、戦争の傷というのは未だに癒えていない。被爆者の方であったり、あるいはそういった話を聞く機会があるわけですよね、この東京1区の中でも。だから、こっちは戦争を絶対しないという誓いを忘れてはいけない立場だと思いますし、やっぱり軍事同盟を抜けだしていけば北東アジアの状況もガラッと変わると思います。」

  • 寺谷「まあ、もしかしたら世界も大きく、変わろうとしているのかなという可能性は感じますよ。少なくとも非核化に向かって世界が大きく動き出すのか、動かないのか、まだ理念だけかもしれないけど、オバマ大統領の演説を聞いてもその潮流はどうもあるようですね。」

冨田「今まさに、そこで被爆国である日本はどうするの?という話ですよね。やっぱり、被爆国がまともに動かなければ、おばあさんがなんか言ってたね・・で終わっちゃうわけで、そこで日本も、やっぱりそうだそうだと、今こそ真面目に核廃絶の議論をしようという風に、日本の政府が声を大にして言うような状況であれば、説得力も国際舞台での動き方も違ってくるでしょうし、オバマがあの発言を言っただけで国際社会の雰囲気が今ガラッと変わってきつつあるわけですから、やっぱり、流れは『脱・軍事同盟』と『核無くせ』の方向ですよね。
実際、オバマ政権に代わってから、東南アジア友好協力条約っていうのは、もめごとは話し合いで解決しましょうという精神が貫かれているところにアメリカも入ってきたということなんで、実は日本も入っているんですけど、やっぱりそういうことで行けば、絵空事というより、世界が変化しているのだから、日本もこのところで対応していかなければいけない分野だと思います。
ところが、未だに対応出来なくて、やっぱり核の傘で守って頂戴みたいなことを麻生内閣が言ってみたりとか、核密約が一方でみんな分かっているのにも関わらず相変わらず公式コメントは『ありません』ですからね、日本政府が。」

  • 寺谷「それは、もし民主党政権になったとなれば大分ディスクローズされるという期待はあるけれども。」

冨田「すれば一番いいですけれど、この核持ち込みに対する二転三転ぶりを見ると、果たしてどれほど出来るのかなという点では、ウチの党も相当発言力をもっともっとデカくしていかないといけないかなと。」

  • 寺谷「話が変わるけれども、日本共産党は健全な野党って言ってましたよね。」

冨田「ええ、今は建設的野党にこれからなりますっていう、いろいろ言いますよね。」

  • 寺谷「健全な野党から建設的な野党というのは随分違うと思うんですが。要は、仮に民主党政権になった場合、日本共産党はある意味是々非々で行くということですよね。」


冨田「これまでもそういうスタンスで来たつもりなんですよ。ただ今回は、ウチは、打ち出しとしては、まずそもそも自公政権を終わらせなきゃいけないなということをまず鮮明にしている、というのがまず第一の特徴です。自公政権の退場というのは、これまで実質的に今ほど問われていなかったというのが現実問題ですから、じゃあ退場しろって言った後の共産党は、退場しろって言った以上退場させた後どういう立場か言わないのは無責任ですから、それを言っているわけですよね。
多分民主党中心の政権が出来るだろうと。出来た場合の話は、そういう過程での話ですけれど、これまでも一致できる点、政策レベルで協働っていうのはずっとやってきたわけですよね、後期高齢者医療制度廃止だとか、労働者派遣法抜本改正も、もともと野党4党で話し合おうって約束してたんですよね。実際にはウチ以外の3党で動いちゃいましたけど。」

  • 寺谷「今回も3党で共同でマニフェストを出すという話がありましたね。」

冨田「あれは政権どうするのという話まで行くので、現時点で一緒というのはなかなか無理筋な話なんですけど、個々のレベルでの協働はやるっていう立場は、今回特に政権が変わる瞬間ですから、とりわけ明確にしたと言いますか。」

  • 寺谷「正直建設的野党になる必要はないんじゃないか?と。ある意味、ブレーキ役なんだから、ブレーキ役として徹底的に戦えばいいんじゃないかと思うんですが。」

冨田「ブレーキ役も徹底的にやるんですよ。間違った政治はやめさせつつも、例えば後期高齢者医療制度なんかもウチがボーっとしてたら前に進まない可能性もあるんですよ。民主党のマニフェストで廃止の時期を明記しなかったというのがマスコミにも指摘されてましたけど、なんか及び腰みたいな中で、共産党の議席が伸びていれば『約束したじゃないか!』ということで、今すぐ廃止と法案出したのだから、約束を果たさせる、やっぱり前向きの力の後押し役になれるわけだし、やっぱり永遠に野党でいるつもりじゃないですからね。」

  • 寺谷「例えば、政治の中には外交、内政、それから内政の中にも国全体として捉えるものと地方や地域から捉えるものとある。
    実は全部ベクトルが異なる場合がある。例えば、エネルギーや資源の問題、この国には資源がない、そこで石油であるとかウランであるとか、どこからか買ってこなくてはいけない。だが買うために何かを売る、買ってもらわなくてはいけない、これが外交の基本ですよね。そのために、この国は場合によっては我慢しなくてはいけないことがでてきたりする。それで外交と内政では必ず矛盾が起こりうる、これは必ず起こる。それから国の政治と地域、例えば中国人の富裕層に7月に個人旅行のビザ解禁があった。このことによって、日本に訪れる外国人観光客は増える、当然外貨も落ちる、これは外貨を獲得する意味でも経済活性化にもプラス、しかし一方で地域、例えば新宿で考えたときに、ある部分においては治安悪化の原因を作る場合もある。それに対するブレーキは地域の政治でやらなくちゃいけない。というように、外交と国と地域の政治とそれぞれ逆のベクトルが働くということね。
    是々非々ではなく、それでも常に反対側があるということ。例えば、同じ共産党でも国の政治をやる人と地域の政治をやる人は真逆でもいい。
    この国を考えるときに、この国に足りないと感じるのは、日本が無くなっても日本人は無くならないんですよ。でも日本人がいなくなったらそもそも日本もないわけで、だからこそその国民に目が行ってないからこういう状況になっているんじゃないかなと思うんですね。」

冨田「そういう点で言うと、日本人と仰った、まさに国民への視点というか目線と言うか、そういうのが足りてないということなんですよね。
特に国の政治に足りてないし、だが地方政治でも住民そっちのけの政治が行われていたりということだと思うんで、だからどっちもそこに住んでいる国民であり、例えば区民であり、そこが一番大事なんだという立場に立てば必ずしも真逆になるとは限らないという気がするんですよね、ベクトルが。つまり、中央の利害、国の利害、地方自治体の利害がまったく対立するのかというと、それはもちろん調整すべき問題は多々あると思いますけど、それこそ国が生き残って民がいないんじゃしょうがないんで、そういう意味では、まさに国民が主人公という言い方をしているわけですけど、基本的には国の責任は大きいわけですけど、そういう立場で国は地方に働きかけていくってことは必要だと思いますし、討論会でも言いましたけど、地方自治体が前向きに住民のためにやろうとしている仕事を国がしばりつけるみたいなことはもってのほかですよね。だから、そういう意味では協力すべきは協力する。」

  • 寺谷「自民党にしても民主党にしても、これまでどちらかと言えば国益にプライオリティを置いた政治で、それがこんな状況になって一応皆で『国民中心』の政治にしていきましょうと言葉では言い始めた。日本共産党は、そもそも国益とはちょっと真逆というか国民目線にいたからこそ野党で良かった。つまり、国政の中で国民目線というのは、要はブレーキ役でなくてはならない、ブレーキ役を徹底的にやるんであれば、なにも外交だの国益だの謳う必要は無い。国民の利益だけを訴え続ける役割として考えれば、必ずしも是々非々になる必要は無いんじゃないかと、そういう意味です。」

冨田「ダメなものはダメと言ってくれという感じですかね?」

  • 寺谷「そうそう。着地だけを考えるのは、それこそそれだけが政治ではない。理念だけで走ることも時には必要ですよ。」

冨田「確かに理念は失っちゃいけない。」

  • 寺谷「だから、民主党と一緒になって是々非々というが、ある意味無用というか、埋没しちゃうんじゃない?そんな気がする。」

冨田「だから国民が主人公という立場から、導き出す、そういう立場なんですよね。悪いことは当然ダメといわなくちゃいけない、憲法改悪だとかコメを売り渡しちゃうFTAなんていうのはもってのほかということではっきり言ってますし、民主党を揶揄している自民党も、お前ら散々農政を壊してきたじゃないかということも言ってますし。同時に、良いことはやらなきゃいけないってことです。何かこう、民主党に埋もれるということでもないし。
良いことはやる、それは何党がやったっていいことですし。民主党のマニフェストにいい点があればどんどん一緒にやればいいわけで、書いてないことがあればこっちから提案してやろうよってことは、ね、そういうことは地方議会でも日常的に行われていることだと思うんで、ウチの党がイニシアティブを発揮していくということは、それが水面下でやられているか国民の皆さんに見えているかの違いはあるかもしれないですけど、やっぱり願いを実現する推進役という立場はウチのモットーと全然矛盾しない。むしろ望むところという感じですよね。そういうことをやっていく中で、いいことやるじゃん、っていう、認めてもらうというか。」

  • 寺谷「日本共産党という名前ですけども、今でも共産主義を掲げているのですか?」

冨田「そうです。今度綱領なんかもお渡しできれば。今までのソ連だとか、北朝鮮だとか、ああいうのは、看板を掲げていたけど社会主義や共産主義じゃなかったというのがベースの認識なんですよ。オレたち社会主義だって考え方は勝手だけど、実際は国民を痛めつけ、シベリアで強制労働させてたような国なわけだし。しかも密告を奨励しているような民主主義のかけらもないような国だったわけで。ああいうのをマネしようというわけではない。
今あるいいもの、民主主義であるとか、複数政党制とかも含め、そういういいものを発展させていく中で、資本主義では解決できなかったこと、例えば今の矛盾は資本主義のもとでも一定解決をしていく努力をするんですけれども、それでもやっぱり解決できないという段階が来るわけですよね。どうしても、今の経済の仕組みは企業が利潤を得ることが目的ですから、そこから先に、例えば環境問題どうするのかと。CO2削減はどうするのかと。
ヨーロッパ諸国は頑張って、民間の業界団体に対してかなりものを言ってCO2削減やらせてますけど、それでもやっぱり限界が来るわけですよね。個々の企業は儲けを最大化しようと思ったら稼働化しないといけないという話にどうせなっていくんで、そこからどうするのか?となったらやっぱり儲けが目的の社会から国民の暮らし、働いている人がその生産もコントロールしていくっていう社会がやっぱり来ざるを得ないのかなと思う。
5年先10年先に来るとは、そんなことはないんですけど、やっぱり今の資本主義のもとで解決できる矛盾を解決したその先にやってくるっていうかね。当然選挙で支持を得ながら実現していくわけですけど。支持を得られなかったら行けないわけですけど、そういうことは展望しているってことです。資本主義で人間の歴史は終わらないだろうと。」

  • 寺谷「う~ん、そうですね。結局のところ地球は一つだし、それを共産主義と言うのか社会民主主義というのかは微妙かもしれないが、一つの地球、限られた有限な環境の中でその内側に世界があるわけだし。環境にも国境はないわけで。良いか悪いかは別だが、この国もある部分共産主義化している気がしている。」

冨田「共産主義化しているというのはどういう意味で?」

  • 寺谷「労働者の権利をもっと手厚く保護していきましょうという風になっていく根本原因は、そもそも社会システムがどこかで疲弊しているからでしょ。環境問題も国境がないでしょ。環境問題を解決していくには、資本主義的な考え方ではおそらく無理がある。それでもやっていこうと人類はするわけだから、能力に応じて働き、必要に応じて受け取るじゃないが、共産主義的な発想が必要になる。次の段階の共産主義かもしれない。公平に受益しつつも、出来るものがやっていくというようなね。」

冨田「そう、だから昔の発想で、なんか貧しい限られた生産物を平等に、しかも少なく割っていきますみたいな、そういう発想じゃぜんぜんない。生産そのものとか社会システムはどんどん進歩してきているもとで、さらにそれを生かし、地球や人間のためになるものとして使うことですから、だから、そうなれば相当自由になる時間も増えるかなと。
今の世の中でも8時間労働、ちゃんとせめてそれぐらいやろうよって言っているわけですけど、それは8時間働くっていう、それでも相当時間はとられているわけですから、もっともっと短くなれば、今まで眠っていたいろんな才能が、自分で気付かなかった才能を見つける才能も増えるかなと。」

  • 寺谷「最後に、この国の少子高齢化について。すべてにおいて、この少子高齢化がこの国にあらゆる負荷を大きくしているのは間違いない。これはどうすればいい?少子高齢化は解決できないかな。あるいは社会をそれにもう少し馴染ませる必要はありそうですが。」

冨田「高齢化のほうは、寿命が伸びているということですから、これは悪いことじゃないと思うんですよ。歓迎すべきことなんですよ。医療が進歩していることでもあり、戦争が無いということでもあるし。
少子というのは、確かに社会全体が持続できるかと言えば、非常に問題っていいますかね。だからって言って、戦前みたく、国家権力が産めや増やせと強制するわけにはいかないし、そんなことがあってはいけないわけで、だからヨーロッパでもやっているように、安心して子供を産めるという環境をいかに政治がつくるか、用意するかっていうことだと思うんですね。せめて仕事を持っている人が保育園に入れないなんて言っているようでは、どう考えたって二の足を踏むわけですから、
やっぱり待機児童なんてないっていうふうに、基準満たした保育園をつくるなんていうのは本来最低限のことだと思うんですよね。その上で、もっともっとゆとりあるよう、例えば、未だに日本は国の基準として30人学級すらやっていないような遅れた国ですから、日本の中にある米軍基地の小学校が18人学級ぐらいでしたかね、だからアメリカの基準でやれているわけですよね。それが日本の国民の税金でやられているということが悲しいとこなんですけど、別にアメリカの子供には何の罪は無いわけで、それはそれでいいかもしれませんけど、その中で伸び伸び安心して育っていけるっていうのを、やっぱり人的にも人に配置とかあるいはそういう施設を作るというのも含め、そのぐらい国は当然やらなければいけないというのはあります。」

  • 寺谷「先日与謝野さんが仰ってた、定年制の延長というのはどうですか?」

冨田「それだとなんだかねえ・・、もちろん能力を生かして働ける方は働くというのは、それはそれでいいことだと思うんですけど、福祉に金がかかるからもっと働け働けと、なんか疲れた人を労働に追い立てるみたいなのは、それこそ収容所列島みたいな感じがしちゃう。
それこそ、その人の自由、定年制を政治がいじるとかじゃなくて、それはやっぱり税金の集め方と使い方に今の日本では決定的に枠がはめられちゃっているわけですよね。本当だったら、軍事費に一円だって金を使わなくてもいい憲法を持っているのに5兆円つぎ込んでいるわけで、やっぱりGDP比でどれだけ社会保障の給付に回しているかっていうのを見れば、やっぱり他の先進国で見れば、それこそ日本の2倍3倍の支出が出来るわけですよ。だから、日本はそもそも金が無い国なのかと言ったら、そんなことはないわけで、だからお金をつぎ込んでいる財界・大企業の意向があまりにも日本の政治は強く影響を受けすぎということなのかなと。」

  • 寺谷「そういう意味では、国民の視点に立って常に主張すべきものは主張していくという立場ということですね。」

冨田「そうですね。主張をしてますけど、なんかこう、空理空論、理想だけを振りかざすというつもりではありませので、実際、社会保障の財源ということで言っても、やっぱりその気になればこれだけの財源を作れますということで、今回総選挙でも12兆円の財源だってことをばーんと出したというのは、他党との明確な違いを際立たせるものだと思ってますが、やっぱりこれを実現できるようにしたいというかですね、根っこから変えて行く立場も持っているし、そういう方向に進まないと少子高齢化という視点で言っても、働いて食っていけない人が子供作るなんて話には到底なれない。実際に、現実の暮らしを豊かにしながら、未来に、子供を産み育てていける社会にといいますか。」

  • 寺谷「なにかまとめて行くのにちょっと難しくなってしまってるんですが・・・(笑)
    要はね、小泉・竹中改革以来、どんどんお金を稼いでいくものに対し手厚くする、一方でそこからこぼれおちた人たちも当然たくさんいる。そのこぼれて行った人たちをおざなりにしてきたのがこれまでの政治の最大の欠陥だったわけでしょ。ただ、そのこぼれて行った人たちに目を向けると、そこには無くちゃいけない仕事とは限らない、この世の中にはあっても無くてもいい仕事というのがちょっとはある、この世の中には。でもその働く人にとってはやっぱり生きるか死ぬか、大事な仕事だったりする。そういう幅の広い視点と国の政策と言うのは本来繋がっていなくてはいけないはずなんだけれども、そういうところで日本共産党には役割があると思うんだよね。よく言うんだけど、セレブが政治やっちゃダメだろ、みたいなね。今の日本の政治って、中心にいるのはみんなセレブでしょ。」

冨田「そうですね。財産持ってって二世三世みたいなね。だからやっぱり、自分ひとりじゃなかなか声をあげれないみたいな、そういう人の声をくみ上げる政党でありたいっていう、あるいはそういう自分も政治家でありたいというのが非常にあります。だから、それがウチの政党であると思いますし、やっぱりスポンサーが大企業じゃないから、ウチの党は。
個人から支えられてるっていうところでは、スポンサーのほうに阿らずに済む、一番自由にものが言えるってことですから。」

  • 寺谷「そういえば、政党助成金は、先日の討論会だと概ね無くした方がいいという、与謝野さんと言い海江田さんといい実際はそういう思いみたいでしたね。」

冨田「実際はね。」

  • 寺谷「だけど、現実は、そうは簡単には進まないですよね。」

冨田「あの公開討論会では、期せずしてあの二人も私が行ったことに乗ってきたわけですけど、やっぱり民主党が受け取らないようになれるかという点では、難しいでしょうね、現状では。今、民主党は党収入の8割くらいを頼っているわけですよね。自民党は6割くらいですよね。
あの制度が始まってたかだか10数年なわけですけど、それまではそれ無で、まあ企業献金がっぽりもらっていたわけですけど、今そうなっちゃっているというのは、ああいう政党の中で正論が多数派になれないわけですよね。やっぱりそれぞれの政党の成り立ちであったり、持っている政治姿勢にある程度左右されちゃうのかなと。やっぱり、難しいとは思います、自民や民主の中で政党助成金を無くすというのを多数派になるのは。」

  • 寺谷「逆に言うとね、日本共産党は赤旗があって、赤旗による収入があるからああいうふうに言えるんじゃないかと。一方で政党助成金を無くそうというのは、自民党か民主党に言わるということが実は大事なんだろうね、おそらく。」

冨田「そうですね。だから、後期高齢者医療制度だって民主党も社民党もいいって言ってたわけですよ。だけど、今は野党四党で廃止法案というところへ行ったわけですから、やっぱり筋を貫いている共産党があって、その上で国民の皆さんと世論で力を合わせて行くこともありつつ、しかし国会では全然数が足りないですから、これがもっと大きくなって、2倍とか3倍とかあれば全然発言力が違う、影響力が違う。当然単独でも法案出せるぐらいになっていくわけですから、やっぱりその両面ですよね。他の政党を巻き込むためにもウチ自身が大きくないと。これ減っているようでは相手にされないですから。」

  • 寺谷「日本共産党は理念こそ素晴らしいものはあるけれども、一方で自分たちの党の発言力は理念に縛られている部分でリアリズムに欠けるのだから、そのリアリズムはどうやるかと言ったら、まさに他の政党にどう言わせるかっていう、そのために何をすべきか。一番有効なのは?」

冨田「今9議席しかないですからね、残念ながら。もちろん大いに越したことはないですけれど、せめて二桁。」

  • 寺谷「そしたら党首討論もできるようになると。他の政党への圧力もかけられるようになる、結果として反映されるようになるのではないか?ということですね。」

冨田「ええ、それは大きいと思います。」

  • 寺谷「はい、ありがとうございました。」

※寺谷公一による日本共産党・冨田なおき氏へのインタビューは8月15日、17時半より新宿区議の沢田あゆみ氏事務所にて行われた。当初約束の時間は40分程度ということではあったが、気づくと約1時間・・・^^;インタビューの全文を掲載した。


最初にも書いたが、実は冨田なおき氏のインタビューは予定には組んでいなかった。だが、確かに東京1区においての選挙戦では苦戦が強いられるのは予想に難くないものの、国会では議席を持つ政党の代表でもある。ということで、インタビューは行うことになった。日本共産党という政党の思想や政策について急ごしらえでホームページなどを参照しながらインタビューに備えたこともあって、やや議論がすれ違ってしまったりした部分なども否めないのは、自分のインタビュアーとしての未熟さによるものです。ご了承ください。

ただ、実は地方政治においての日本共産党とういう政党の議員との関わりは多い。個人的に思うのは、地方政治には政党の思想、アイデンティティは不要との思いがあって、また地方議会の役割はその多くが市民を代表した行政監視である、という視点から、とくに『健全な野党』である日本共産党の役割は大きい、と思っている。だが、一方で、国政において、その理念はなるほどと思うことも多い半面、現実の政治、つまり外交や国益といった場面では理念よりも結果を求められるのが当然であり、つい理念先行と言ったイメージを日本共産党に対して持っていたことが、正直この候補への興味をあまり持てなかった理由でもある。

だが、それがどうも空気が変わってきたというか、それがいいのか悪いのかはともかく、政策による協働、是々非々でものを構えると、いわゆる『建設的野党』という指針を明確に打ち出すようになったことで様相は変わりつつある。現有議席9、まだまだこの数字じゃ物足りないだろうが、核廃絶、憲法9条堅持、決して浮いているわけではない。少なくとも理念においては、世界の潮流になりつつあることを思えば、日本共産党は必ずしも過去の遺物というような政党では決してなさそうだ。これは、どうも共産主義というものに対する一種の誤解によるものなのだろう。マルクスは共産主義の低い段階では「能力に応じて働き、労働に応じて受け取る」、高い段階では「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」という基準が実現すると述べていたが、それが転じて「出来るものが率先し、その能力に応じて働き、公平に受益する」ような思想を持った社会への変革が、特に環境問題解決やただ一つの地球というこの星に生きる人類にはやがて必要な時代が来ているのかもしれない。少なくとも現時点で日本共産党は決してマジョリティである必要はないとは思うが、だが決して失ってはならない政党でもある。

◇第45回衆議院議員選挙・東京都第1区特集記事(時系列順)


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