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2016年6月23日、改正風営法が施行― 朝まで踊れなかった国が、朝まで踊ってもいい国に?(改正風営法まとめ) [まちづくり]

2016年6月23日、改正風営法が施行― 朝まで踊れなかった国が、朝まで踊ってもいい国に? ― 若者などが音楽やダンスを楽しむクラブ(以下ダンス系クラブ)について、一定の条件を満たすことで朝までの営業が可能となる改正風営法が、6月23日、施行されました。

これまで、原則午前0時以降禁止されていたダンス系クラブの営業について、店内の明るさが10ルクスを超える場合には、風俗営業とせず、新たに「特定遊興飲食店」の営業として許可を与えたうえで、各自治体が条例で定めた地域で朝までできるようになりました。ここで改正の要点をまとめておきます。

《風営法施行条例等の改正の要点(平成27年12月28日公布、平成28年6月23日施行》
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例、同法施行条例施行規則

◎改正の経緯
最近における風俗営業等の実情及びダンスをめぐる国民の意識の変化等を受け、平成27年6月24日、風営法の一部改正が行われました。主な改正の内容は
①ダンス自体に着目した規制を改め、客にダンスをさせる営業の一部を風営法から除外する。
②特定遊興飲食店営業の制度を新設し、設備を設けて客に遊興(ダンスを含む。)をさせ、かつ、客に酒類の提供を伴う飲食をさせる営業を深夜において営むものを許可制の下で認める。
③風俗営業の営業延長時間の見直し。
④ゲームセンター等へ年少者を立ち入らせることの制限の規定

であり、改正に係る一部規定については、都道府県の条例により具体的な制限等を定めることとされています。そのため、条例で定めるよう規定された事項について、風営法施行条例の一部改正を行いました。

《特定遊興飲食店営業許可について》
特定遊興飲食店営業は、これまで、日本において、法律上は認められていなかった「飲食店における深夜遊興」を解禁する新たな営業形態。ダンス系クラブ、ライブハウス、ショーパブ等の営業が深夜0時以降でも営業ができる新しい許可制度となりました。
①場所的要件となる施行内容(風営法上の営業延長許容地域内において、(1)商業地域であり、かつ、(2)住居集合地域からの距離が20メートルを超えているところ)
1平方キロメートル内に風俗営業店、または、深夜酒類飲食店営業店が300店以上ある繁華街地域。又は、1平方キロメートル内に100人以上の住民がいない地域。※具体的地域は都道府県の条例で定める。

②構造的要件となる施行内容
客席1室の広さが33㎡以上。客席内に見通しを妨げる設備がないこと。
10ルクスの計測は客席で測量する。(客席が客室の1/5以下の場合は客席、ホール両方で測量)
店外から店内が見えるガラス張り構造でも可。

③人的要件となる施行内容
現行法の風俗営業の人的欠格事由が準用されます。 「風俗営業の許可を取り消された日から5年を経過」等の取消し文言については、「特定遊興飲食店の許可を…」と読み替えます。

④同一店舗で風俗営業許可と特定遊興飲食店営業許可の2重許可取得が可能

改正前のダンス系クラブは風営法の3号風俗営業というカテゴリーにあると解釈され、照度、床面積、営業時間、場所的要件もそれに順ずる形で運用されてきました。改正後、最も大きく変わったのは、これまで風俗営業ということで、営業時間は深夜0時まで(場所により1時)となっていたダンス系クラブが改正後は特定遊興飲食店営業として、各条例で定める要件を満たした場合は朝まで営業可能となった点があげられます。一方、この改正で誕生した「特定遊興飲食店営業」にあたる業態の解釈・運用をめぐり、ライブハウス、カラオケ、スポーツバーなどにわたって規制の範囲に影響を与える可能性もあります。

◎特定遊興飲食店営業の定義の解釈について
「遊興」とは一般には「遊び興じる」という意味で、法律上では現行法でも既に使用しています。風営法の規制の対象となる「遊興」は「営業者の積極的な働きかけにより客に遊び興じさせる行為」と解釈しています。また、「遊興」を鑑賞型、参加型の2類型にわけたうえで、どのような行為が「客に遊興をさせる」行為にあたるかの具体例を示しています。(下記参照)
「客に遊興をさせる」ことにあたる場合の具体例
1  不特定の客にショー、ダンス、演芸その他の興行等を見せる行為
2  不特定の客に歌手がその場で歌う歌、バンドの生演奏等を聴かせる行為
3  客にダンスをさせる場所を設けるとともに、音楽や照明の演出等を行い、不特定の客にダンスをさせる行為
4  のど自慢大会等の遊戯、ゲーム、競技等に不特定の客を参加させる行為
5  カラオケ装置を設けるとともに、不特定の客に歌うことを勧奨し、不特定の客の歌に合わせて照明の演出、合いの手等を行い、又は不特定の客の歌を褒めはやす行為
6  バー等でスポーツ等の映像を不特定の客に見せるとともに、客に呼び掛けて応援等に参加させる行為

特定遊興飲食店営業でいう「営業」とは、「財産上の利益を得る目的をもって、同種の行為を反復継続して行うこと」をいいます。このため、営利性がない場合(「財産上の利益を得る目的」がない)や営業としての継続性がない場合(「反復継続」がない)は、深夜に人に遊興と飲食(酒類提供を伴うもの)をさせたとしても、特定遊興飲食店営業には該当しません。

※継続性がない場合の例として、警察庁は次のものをあげています。
・スポーツ等の映像を不特定の客に見せる深夜酒類提供飲食店営業のバー等において、平素は客に遊興をさせていないものの、特に人々の関心の高い試合等が行われるときに、反復継続の意思を持たずに短時間に限って深夜に客に遊興をさせたような場合
・1晩だけに限って行われる単発の催し
・繰り返し開催される催しであっても、6ヶ月以上に1回の割合で、1回につき1晩のみ開催される催し

警察庁によりますと、「特定遊興飲食店」の営業について、営業地域などを条例で定めたのは44の都道府県、うち、先月末までに東京、大阪、京都、福岡など14の都府県で70件の営業許可の申請があったということです。警視庁が把握している「特定遊興飲食店」の許可が必要な店舗は約300とみており、6月22日までに警視庁で行われた申請は26件、23日までに許可を得たのは4件とのことです。今後、法に定めるところの、地域ごとに、住民と店、それに警察で作る協議会(風俗環境保全協議会)を設置し、営業の健全化と可視化をすすめていくことになります。警視庁では、申請のあった(今後あると予想される)麻布・渋谷・新宿・池袋の4地区に協議会設置の予定。

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 改正ポイント。。memo..Ф

平成27年11月13日、警察庁生活安全局長名で各地方機関の長・各都道府県警察の長あてに次のような通達が行われた。
https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/hoan/hoan20151113-1.pdf

ここで、「第6 その他 1 風俗営業の営業時間の制限の緩和に関する規定の見直し」について
(1) 趣旨
旧法では、風俗営業の営業時間は、原則として午前0時までとし、その例外として、習俗的行事等の特別な事情のある日は都道府県条例で定める時まで、その他の日は都道府県が条例で指定した歓楽街等に限って午前1時まで、営業を延長することを認めていた。
このたびの改正により、特定遊興飲食店営業の 制度を新設することなどに伴い、風俗営業についても午前1時を超えて営業を 継続したいとの要望が生じることも考えられる。
そこで、都道府県が地域の実情に応じて風俗営業の営業時間の制限をより柔軟に定めることができるよう、都道府県が条例で指定した地域においては、当該条例で定めた時まで風俗営業の営業延長を認めることができることとしたものである。
(2) 内容
ア 午前0時以後において風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域として都道府県の条例で定める地域(以下「営業延長許容地域」という。)内においては、午前0時以降の当該条例で定める時まで風俗営業を営むことができることとした(新法第13条第1項)。

イ 住居集合地域等に隣接する地域のうち、風俗営業等密集地域内の地域であって、幹線道路の各側端から外側おおむね50メートルを限度とする区域内の地域については、営業延長許容地域として指定することができることとした(新令第9条第1号ロ(3))。


とある。「都道府県が地域の実情に応じて風俗営業の営業時間の制限をより柔軟に定めることができる」について、今のところ、警視庁は営業延長許容地域における営業時間延長は深夜1時までという従来の規制基準を変えていないが、今後、地域の要望があれば、緩和が可能になった、と解せることを強調しておきたい。法に定められた「風俗環境保全協議会」がその交渉の場になるのかならないかは今のところ不明。
かねてより、風営法の営業時間規制緩和を求めるもなかなか実現してこれなかった歌舞伎町において、これまでの手法(風営法緩和特区構想等)とは異なり、あくまで、東京都、警視庁との交渉によって道が開ける可能性を示している。

さらにもう一つ、重要な部分として、同一店舗で風俗営業許可と特定遊興飲食店営業許可の2重許可が可能となったことが挙げられる。場所・構造・人的要件を満たせば、深夜1時までは風俗営業、深夜1時以降は特定遊興飲食店営業を営むことができることになる。解釈・運用における修正や変更はありうるかもしれないが、今はこれを、地域活性化の一助とみなし、新たな投資による事業の展開を進める方たちを応援していきたいと思う。


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