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平成二十八年 元旦 ―歌舞伎町より謹賀新年、年越し雑景 [季節]

送信者 Shinjuku,Kabukicho 2016

平成二十八年 元旦 ―歌舞伎町より謹賀新年、年越し雑景より

2016年が明けました。

昨年は歌舞伎町の風俗店における料金トラブル案件が多発、いわゆる"ぼったくり"の嵐からはじまった1年でした。
この嵐はおおむね秋には治まったわけですが、嵐といえばもう一つ、ホテルの建設ラッシュ、4月の藤田観光・ホテルグレイスリー新宿をはじめ、アパホテル新宿歌舞伎町タワーなど、歌舞伎町内だけでも2,000室に迫る勢いで客室数が増室、この勢いは今年も続きそうです。
いくつかのホテルが売却され、経営が変わりました。ホテルは投資ファンドによるものが多く、一つには、適当な利回りを回収して手じまいする出口戦略として、もう一つは、外国人観光客の増加に伴う都心ホテルの客室数不足からくる高利回り物件としての新たな投資対象として、その両方がマッチしての経営変化であり、こういった状況も、まだもう少し続きそうです。
"まちづくり"の最たる目的はその街への投資誘導であるわけで、そういった意味では、歌舞伎町の"まちづくり"はある程度いい形に治まってきた、と言えるのかもしれません。ただ、実際、今の歌舞伎町における不動産の動きの激しさはバブルの様相で、背景には、中国の爆買ならぬ、東アジアの資産移動による影響もあるようです。という意味でのリスク、やがて状況が大きく動くケースはありうるでしょう。
2016年、10月に中国人民元がIMF特別引き出し権(SDR)の構成通貨入りが確実となる中で、中国政府は経済の規律、とりわけ資産移動に監視を強める動きがあります。また、これまで爆買の要因の一つ、旧100元の贋札が大量に出回り(流通量の25%ともいわれる)、且つ、一部の外貨両替機をスルーしてしまっているというあたりが、錬金術紛いとなっていた背景も、必ず修正してくるはず。SDR入り後、かねてから強まっている変動相場性への移行圧力はさらに高まるでしょうし、ということからして、中国"爆買"バブルはもうすぐ終焉を迎える、かどうかが、2016年に見えてくるでしょう。


ただ、少なくとも、今の歌舞伎町は、かつての歌舞伎町ではなくなった、というのをこの大晦日から元旦にかけて実感させられました。
まず、人の数は例年になく多かった。そこに、正月休みが短いというのもあるでしょうが、日本人客が少なく、外国人観光客が大幅に増えていたせいでか、例えばゴールデン街あたりでは、日本人客がむしろマイノリティなのかと思えるほどでした。外国人は減るかもしれない、しかし、その他の、かつての途上国がどんどん豊かになっていく時代の流れで、東京やニューヨークといった世界的都市には外国からの旅行者は益々集中するはずで、外国人観光客を受け入れる業態に起きている世界的なインフレは、この需給バランスの調整です。光拠点としての街に変貌した歌舞伎町ですが、一方で、そうやって多くの人を引き付ける歌舞伎町の魅力は、新宿の利便性と歓楽街としての歌舞伎町の特性、その両方に支えられている。りわけ、歌舞伎町の特性、言い換えれば、存在の意味をそろそろ再確認しておいたほうがいい気がします。

歌舞伎町は誰でもウェルカム、いわばダイバーシティの先駆的な街です。寛容、その裏返しの無関心、実はその両方が、自由で勝手気ままなカオスが拮抗することでポテンシャルとなり、正負両方の存在が"資源"となってきた街です。
ただ、少なくともこの10年、「歌舞伎町ルネッサンス」というようになってから、この街が一番失ったのもこの部分です。投資誘導(公共も含む)のために、ある意味やむを得なかったのですが、そろそろここを、方向転換してもいい時期に入ってきたのではないか、と思ってます。バイアスにはまだ偏りがあり、一度振り上げた拳は、なかなか戻せないかもしれませんが、どうこれを下ろさせ、街が向かおうとする向きを切り替えることができるか、ここが2016年、そして今後の歌舞伎町の課題なのではないかと思います。

歌舞伎町2丁目にある鬼王神社の初詣風景

花園神社の初詣客。

ホテルグレイスリー新宿では、元旦朝、宿泊客向けに和装晴れ着で振る舞い酒のおもてなしをしました。スタッフ3名は日本・タイ・韓国のスタッフ。これがかなり好評でした。振る舞い酒というより、撮影会な感じでしたが・・

皆さんにとって、良き一年となりますように。
本年も、よろしくお願いいたします。

寺谷公一(てらたにこういち)


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