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民意を封殺する新宿警察署-「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望書」の顛末- [その他]

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昨年6月から歌舞伎町商店街振興組合・歌舞伎町よくしよう委員会有志らで継続的に行ってきている客引き等迷惑行為撲滅パトロール。だいたい週三日、一日2時間程度ではあるが、限られた時間・限られた場所においてではあるが一定の成果をあげてきている。一昨年の秋頃、それまで黙認してきた深夜のホストクラブの営業時間に関する規制を警察が急きょ徹底的に取り締まり始めた頃から、歌舞伎町・新宿東口駅前周辺には大量にホストの客引きが出るようになった。歌舞伎町では、これが来街者の体感治安を著しく低下させているとして、主に来街者の主要な導線にあたるセントラルロードからコマ前までを中心に客引きやスカウト行為などの排除をするためのボランティア組織を歌舞伎町よくしよう委員会・新宿歌舞伎町ホストクラブ協力会・歌舞伎町商店街振興組合などによって設置、パトロール活動を継続的に行ってきた。この活動の中で、元来違法な客引き行為を行っているものの以外に問題になってきたのが、警察からチラシ配布の道路使用許可をもらって外に出て、チラシをほとんど持たずに客引きの類似行為を行っているメンキャバに対する対応をどうするかということがあった。道路使用許可をお札のように持って、チラシを配りながら客引きを行うことに対し、パトロール隊としては“事件化も辞さず”の強硬姿勢で挑み、セントラルロードからコマ前にかけてパトロール中の間だけでも排除することには成功してきた。しかし、一方でなぜ警察は客引きに道路使用許可というお墨付きを出すのか?ということで、特によくしよう委員会などでは何度も議論になり、商店街から警察に道路使用許可を出さないよう要請することを求めてきた。パトロールを行っている自分も含めてであるが、歌舞伎町の客引き連中とはある意味パトロールを通じ、立ち位置や利害では正反対ではあるが顔見知りにもなってきて、その中でのコミュニケーション、我々がどういう街づくりをしようとしているかを理解してもらう努力を重ね、こういった中で、徐々にであるが客引きを繰り返す者たちの違法性の認識や、そもそも堂々とやるものじゃないという意識の植え付けなどでは成果があったのだろう。だが、一方、そうは行っても警察からチラシ配布の道路使用許可をとって街に出て、客引きあるいはナンパ的な類似行為による迷惑行為を繰り返すホストの姿はなかなか減らない。一概に警察の道路使用許可だけが問題ではないが、そもそも違法な客引き行為に警察が許可を出し、おかげで取締しにくくなっているなんていうことがあってはならない。ということもあって、今年の9月のことだが、歌舞伎町商店街振興組合から「道路使用許可を出さないよう警察に要望書を出したいので作ってほしい。」という依頼が自分にきた。以下時系列を追って経緯を書く。
 
8月、新宿駅東口四商店街振興組合(新宿大通、新宿東口、新宿駅前、歌舞伎町)の理事長会において、四商店街連名で「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望」を出そうという話になる。歌舞伎町商店街振興組合からの提案だったが、各商店街はこのことを快諾。
9月、歌舞伎町商店街振興組合より自分が依頼を受け、要望書を作成。歌舞伎町商店街振興組合からは「より具体的且つ詳細に、
」という依頼。そして以下要望書(※作成原文)を作成。


新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望


新宿駅東口は、世界最大のターミナル駅である新宿のまさに玄関口である。しかしながら、この周辺には多数の来街者がいる故の客引き・勧誘あるいはその類似行為が極めて多数存在し、来街者が駅から街へ入ろうとする大きな障害となっている。また、風俗店、居酒屋などの客引き、スカウト行為は新宿駅周辺から歌舞伎町周辺にまで広い範囲で多数存在し、また暴力団の資金源にもなっている。
歌舞伎町では民間有志のボランティアによる迷惑行為排除活動が継続的に行われ、特定時間帯と一定のエリアにおいてはこれらを排除することができている。しかし、ボランティア活動であるがゆえにその活動範囲は限られた時間・場所においてのみとなっており、そのほかの時間・場所においては現実的には無法状態にある。
そこで、これらの徹底的な取り締まり・排除を求め、これを以下要望書として提出するものである。

① 新宿駅東口駅周辺、および歌舞伎町などを客引き・勧誘・迷惑行為またその類似行為等の特定規制繁華街と位置づけ、このエリアにおいては何業たりとも公共空間・路上における客引き・勧誘・迷惑行為を一切禁止し取り締まりを強化する。
② 風俗営業店、メガネ・コンタクトレンズ店、その他いくつかの業種ではチラシ配布の道路使用許可を警察から得て、堂々と公共空間・路上において客引き・勧誘行為を行っている。しかし、どの業態も来街者からみれば歩行を妨げる立ちふさがり、付きまとい行為となっている。そこで、新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘の類似行為であるチラシ配布については何業たりとも一切これを禁止し、当然ながら警察はこれらに対し道路使用許可を与えない。
③ かき氷・アクセサリー・雑誌などの露天について、これらを徹底的に排除する。


以上、格別のご配慮を賜りたく要望する次第である。


平成20年9月23日
新宿大通商店街振興組合
新宿駅前商店街振興組合
新宿東口商店街振興組合
歌舞伎町商店街振興組合

新宿警察署長 殿


◆補足◆
① 新宿駅東口駅周辺、および歌舞伎町などを客引き・勧誘・迷惑行為またその類似行為等の特定規制繁華街と位置づけ、このエリアにおいては何業たりとも公共空間・路上における客引き・勧誘・迷惑行為を一切禁止し取り締まりを強化する。
新宿駅周辺繁華街は世界最大のターミナル駅である新宿駅の玄関口となる東口駅前広場を中心に新宿3丁目、歌舞伎町などに広がり、この経済圏はまさに来街者によって成立している。しかし、その玄関口には来街者の街への導入の障害となる客引き・勧誘・迷惑行為またはその類似行為等が多数存在し、地域のイメージや体感治安を著しく低下させている大きな要因になっている。

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▲新宿駅東口駅前交番のまさに直前にあたるエリアでは、居酒屋・スカウト・風俗店などの客引き行為が昼夜問わず繰り返されている。居酒屋の客引きは、特定の店舗の従業員ではなく、客引きを専門とする業者に居酒屋が委託したものが目立つ。彼らは数店舗からの委託を受けてその数店舗分のメニューを持って新宿駅から階段をが上がりまさに新宿の町に入ろうとしたその瞬間の来街者を捉え交渉する。なかには「飲み放題2,000円ぽっきり」といってここで料金を受け取るものもいる。客は指定された店舗に向かい、2,000円飲み放題を信じてオーダーを待つが一向に料理や飲み物は出てこない。こういったことでいわゆる少額の料金トラブルが後を絶たないのであるが、その元凶となっているのがこれら駅前にたむろする居酒屋の客引きである。

▲新宿駅東口駅前広場は、これまで歌舞伎町などの民間パトロールに追い出されてスカウトやメンキャバなどのキャッチも押し寄せ、ピーク時には100名を超えるホストやスカウトがたむろする。おもにホスト・メンキャバのキャッチは手ぶらで黒っぽい服が多く、手には店舗のチラシを数枚持っている。一方、アダルトビデオや風俗店の従業員スカウトらは私服が多く、手には大抵ブランド物のポーチやウエストバッグ、あるいはZEROなどのアタッシュケーシュを持っている。スカウトは行為そのものの違法性の認識があるため、個人特定の出来るものを携帯しないものが多い。また警察に検挙された場合は徹底してナンパを装うよう上層部から指示を受けている。

実際のところ、歌舞伎町で通年続けているパトロールを行ってきたものから見ると、どのスカウトも客引きも大抵は顔を知っていて一度は歌舞伎町で注意したことのあるものがほとんどである。したがって、民間である歌舞伎町のパトロールのものがエリアを越えて新宿駅前に行ったとしても、これらの客引きやスカウトらを抑えることは可能ではあるが、ボランティアである故一時的なものにしかならない。
よって、これらを徹底的に排除するには、まさに目の前に駅前交番が存在するのだから、これをもっと街と協力体制をつくるなり取締りに関するなどコンセンサスは必須である。

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▲モア2番街は通称スカウト通りと呼ばれている。街路樹一本ごとに暴力団の縄張りがあり、ここでのスカウトらはそれぞれのシマの範囲で声掛けを行う。中心は縄張りの広いA、Hなど風俗嬢のスカウトであるが、新宿駅前や改札前はN、M、A、T、Rなど、アダルトビデオの出演を斡旋するスカウトもいる。(※本文は特定会社名を明記しているが、公開する関係上頭文字表記にしてあります。以下同)
▲歌舞伎町に入って一番多く目立つのがSグループの客引きら。おもに小規模のキャバクラ、ガールズバー、カラオケ店など20数店舗を歌舞伎町内に展開している(上右の写真、セントラルロードの真ん中にたむろする連中)。広域暴力団の傘下にあり、店舗は暴力団から派遣された客引き専門を雇い入れキャッチや当該店舗のスカウトも行う。各店舗の売上の半分はこれら客引きらによって賄われ、その一部が暴力団に上納されていると考えられる。彼らの行動範囲は広く、歌舞伎町セントラルロード、コマ前、さくら通りの入口から中央まで。歌舞伎町で迷惑行為の排除パトロールを行っているときは静かにしているが、数名は駅前に行ってスカウトを行っているケースもある。

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▲上左は区役所通り入り口付近で風俗嬢をスカウトする店舗従業員。▲右は、居酒屋やキャバクラ、スカウト、セクキャバの客引きを行う外国人キャッチなどが入り乱れるさくら通り入り口付近。
区役所通り側は、キャバクラ等の従業員勧誘が主である。またカラオケの客引きも数名いる。暴力団の影響力が強く一見秩序があるようにも見えるが、個別に見ればすべて違法行為であることには変わらない。

そのほか、新宿大通りにはメガネ・コンタクトレンズの勧誘、南口側には居酒屋の客引きなど駅を中心に構内から各出口付近、そして周辺繁華街全域にわたって「歩きたくなる新宿」を歩きにくくする客引き・勧誘・迷惑行為が大量に横行している。よって、新宿駅周辺繁華街を特定規制地域と位置づけ、このエリアにおいては何業たりとも公共空間・路上における客引き・勧誘・迷惑行為を一切禁止し取り締まりを強化することを要望する。

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② 風俗営業店、メガネ・コンタクトレンズ店、その他いくつかの業種ではチラシ配布の道路使用許可を警察から得て、堂々と公共空間・路上において客引き・勧誘行為を行っている。しかし、どの業態も来街者からみれば歩行を妨げる立ちふさがり、付きまとい行為となっている。そこで、新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘の類似行為であるチラシ配布については何業たりとも一切これを禁止し、当然ながら警察はこれらに対し道路使用許可を与えない。
  
主に、歌舞伎町や新宿駅東口みずほ銀行周辺でチラシを配って客を引いているホストクラブ(メンキャバ)は新宿警察署に対して道路使用許可を届けており、新宿警察署はこれを許可している。
道路使用許可の詳細では、配布人数や配布場所、また歩行者の多い場所で通行の妨げになることを禁止してはいるものの、現実には個別要件に関する取り締まりは全く行われていないのが現実である。▲上の写真は、歌舞伎町コマ劇場前にて、迷惑行為排除パトロールを始める直前の時間帯に撮影したもの。店舗はA、P、Lなどいわゆる旧R・P系のメンキャバの新店舗が目立つ。パトロールによって、あるいは直接交渉によって徐々にであるがマナーの向上などが見られる。しかし、今でも一部にはパトロールに反発して好き放題ナンパ的な客引き行為を繰り返すものもいる。
パトロールを実施する側としては各店舗に対し従業員教育の徹底などを呼びかける一方で、やはりこれらの行為は法令によって禁止されている客引き類似行為に当たる上、禁止区域内における宣伝行為にもあたるものとして違法性を訴えたい。よって、そもそも警察がこれらに対し道路使用許可を出すこと自体違法性があると考える。
しかし、新宿駅周辺全体を見回せば、これらのホスト・メンキャバの客引き・勧誘行為に限らず、メガネ・コンタクトレンズの勧誘、その他道路使用許可を得たうえでの来街者の通行を妨げる公共空間・路上を使用した宣伝・勧誘行為が大量に存在している。
よって、新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘の類似行為であるチラシ配布については何業たりとも一切これを禁止し、当然ながら警察はこれらに対し道路使用許可を与えないことを求める。

③ かき氷・アクセサリー・雑誌などの露天について、これらを徹底的に排除する。

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▲コマ劇場前に出ていた露天のかき氷店。注意すればどくことはどくが、移動を繰り返すだけで、そのあとはコマのセントラルロード側に出没。

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▲雑誌露店は上の写真のモア2番街ほか、西武駅前通りにも夜ごと出店される。仕切りは極東会と思われる。路上生活者などが集めてきた捨てられた雑誌などを50円で仕入れ100円で売るという細かいシノギではあるが、暴力団の資金源になっているだけでなく、新宿の都市問題でもある路上生活者の生活源にもなっている。
これら路上生活者の問題解決は別としても、彼らの生活の糧がこういった暴力団の資金源とつながっているケースは多い。ほかに、歌舞伎町2丁目ハイジア界隈に出没する売春婦のショバ代集金係も路上生活者の仕事であり、こういった仕事によって生活の糧と暴力団らによる保護を得ている。
街として、暴力団の存在は許容できないし、その資金源となっているこういった露天の存在を認めることはできない。よって、これの徹底的な排除を要望する。

平成20年9月23日
新宿大通商店街振興組合
新宿駅前商店街振興組合
新宿東口商店街振興組合
歌舞伎町商店街振興組合

新宿警察署長 殿



同9月、四商店街振興組合の理事長会において概ね内容について了解を得る。この際に、新宿交通安全協会には新宿駅前商店街から、新宿防犯協会には歌舞伎町商店街振興組合から話をし、四商店街プラス両協会との連名で要望書を出すという話に。
9月24日、歌舞伎町商店街振興組合からは「新宿警察署宛に10月6日に提出となった。」と聞く。その際、新宿東口の居酒屋関係の客引きがひどいのでこれも若干追記があるかもしれないという話はあった。

9月28日付の自分のブログ記事で、この要望書について触れる。内容:「さて、新宿東口の四商店街振興組合は近く防犯協会などと連名で新宿警察署に対し「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望」を提出することになっている。趣旨としては、風俗店のみならず居酒屋やコンタクトレンズやメガネ店などの路上勧誘・客引き行為に対しての取り締まり強化とチラシ配布などでの道路使用許可を出さないようにというものである。(原文は依頼を受けて自分が作成)これについて、各商店街が要望を出す上で、単に違法だからダメだ、取締りを強化せよというよりは、むしろ現実的な落とし所はどこに行くのかというところが重要だと自分は考えている。・・・」など

10月6日の要望書提出に際しての打ち合わせということで、9月30日歌舞伎町商店街振興組合事務局長(城克氏)が新宿警察署副署長を訪ねる。このとき、副署長から「要望書は受け取れない、出されては困る。」(城さん談)という話に。城さん「では、協議だけでも。」副署長「協議はできない。」この話は10月3日15時から四商店街振興組合理事長会に持ち帰ることに。
 
10月3日午前中、高松新宿警察署長が自分のブログのこの件の記事を見たらしく、新宿防犯会長を呼びだす。午後1時半、高松新宿警察署長と伊藤新宿防犯会長会談。その時の話は、まず要望書の件は防犯会長は知っているのか?という問いに対し、会長「知らない。」どうやら歌舞伎町商店街振興組合から防犯会長に話ができていなかったことがこの時点で発覚。それにも関わらず寺谷のブログに「新宿東口の四商店街振興組合は近く防犯協会などと連名で・・」とあるが一体どういうことか?という話に・・
 
で、本題の要望書提出については、「こんなのを出されたら過去の歴代新宿署長方に泥を塗るよなもの、出されては困る。」(伊藤防犯会長談)などという話に。防犯会長はこれに同意されたようで、その話を持って15時からの四商店街振興組合理事長会に出席。
 
10月3日、四理事長会での話し合いで、要望書提出は提出を一時諦めることになったのと、防犯会長のメンツの関係で、ブログ管理者である自分が訂正記事および防犯協会・四理事長あてに顛末書(一種のわび状)を出せという話に。以下同記事部分加筆内容

「※上記「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望」提出に関する記事について、一部誤りがあったので訂正をさせていただきます。「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望」に関して、新宿防犯協会はその内容と提出について承認をしていないにも関わらず、あたかも同意をし要望書が提出されると断定的とも思われる表現を用いたことは誤りであり、ここに訂正をさせていただきます。なお、新宿東口四商店街振興組合等連名による「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望」は、現段階(10月3日時点)では提出未定。
新宿防犯協会、ならびに新宿東口各商店街振興組合関係者に対しご迷惑をおかけいたしたことに関しここにお詫びを申し上げます。」

後日、四商店街理事長と伊藤防犯協会会長とで高松新宿警察署長を訪れ、要望書の顛末についてお詫びに伺った模様。なお、四商店街においては要望書に関して内容は了解済みであるが提出については現時点までペンディング状態。

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個人的な考えとしては、今回の要望書作成から提出という件について、やや要望書という手法は強硬すぎて所轄の態度を硬化させやしないかという危惧、もうひとつは客引き類似行為とはいえ道路使用許可を規制するということは、現実的に考えて所轄レベルの話ではないだろうということもあって、本当にいいのか?という思いはあったが、とはいえ、「いや、かつてのH署長とかだったらこんな話にはならなかっただろう。今の署長だからこそこういう手法になる。」(商店街関係者談)という話に加え、問題を表に出し、みんなでアイディアを絞ろうという機会をつくれればという意味でこの要望書作成を受けた。

道路使用許可を規制する権限は警察には与えられているが、一方で法律に書かれていない範囲で恣意的にあれはダメ、これはいいということができるようになってしまうと、たとえば政治活動でいえば自民党はいいけど共産党はダメみたいなことが可能になってしまう。したがって、原則的に警察は申請があれば道路使用許可は出さざるを得ない。また、一所轄だけの問題ではないというのは、東京都内であればどこの署でもたとえば新宿も含め一括で申請を出せてしまうという実態もある。また何業たりともという規制をかければ、そこの部分で憲法との整合性の取れない部分、たとえば政治活動、表現、報道などの自由に抵触してくる可能性もあり、もはや区行政やそれこそ所轄レベルでの話ではなく国の問題になってくる。もちろん、歌舞伎町の街づくりのロジックを組み立てている裏方ではあるがまさに当事者である自分として見れば、こういった問題提示を国政や警察庁に対し投げかけてはきているが。

さらに、道路使用許可を出してグレーな範囲で客引き的行為を行うもの以上に、元来違法な性風俗やキャバクラ等の客引き、風俗・AVなどのスカウト行為を取り締まることすらままならない新宿駅前の状況を放置していることの方が重要な問題であり、誰が考えてもプライオリティの順番が違う。新宿東口駅前では、迷惑防止条例以前に風適法、職業安定法などの違反行為がザラにまかり通ったまま放置されている。

だが、今回の記事を書くにあたって、もっと重要だと感じたことは何か?

それは民意はどこに?ということである。

要望書の提出が幻になったのはこれが初めてではない。過去、と言っても昨年10月に「歌舞伎町「客引き・スカウトなど路上における勧誘・迷惑行為を一切禁止する条例」の制定を求める要望、および、付随する法律や条令の規制強化と一部緩和、歌舞伎町セントラルロード入り口臨時派出所の官民協働による稼動再開を求める要望」という要望書を作成し歌舞伎町ルネッサンス推進協議会会長である中山弘子新宿区長宛てに提出しようとしたことがある。タイトルは長いが、内容は簡単にいえば歌舞伎町24時間特区の要望とそれに付随する規制強化部分の提案であった。というか、この要望書は非公式に預かりという形になっており、このときも公式には要望書を受け取れないという旨の話し合いとなった。作成原文は当時も自分が担当し、非公式とはいえ中山区長、永木福区長、自分、歌舞伎町商店街振興組合の片桐副理事長の4者で会談を設けた。その際に、「私を信じて、必ずこの問題はやっていくから。」という区長の言葉に、やむなく矛を収めた経緯がある。自分はその際にこんなことを言った。「時間の期限はありますよ。おそらく半年、それぐらいで前に動かないようであれば僕は僕のやり方で動きますから。」

それから半年以上の月日を経て、年内に内閣官房宛に24時間特区の要望書を作成しようとしている前段階として、今回の「新宿駅東口周辺、および歌舞伎町における客引き・勧誘・迷惑行為の徹底撲滅に関する要望」提出ということになったのであるが、またしても警察圧力で封殺されようとしている。

自分が矛を収める理由は単純だ。地域の利益を第一に考えるのか、事実を表出させて歌舞伎町や新宿に内在する課題を全国の繁華街対策、あるいは警察・行政の在り方、国づくりに対しアンチテーゼを投げかかるか、どちらも重要だとは思っているが、両方を立てられない時には優先順位を考える。その時に、書くべきことを書かないこともあった。今回の要望書については、新宿東口四商店街振興組合までのコンセンサスを形成するまでは成功したものの、新宿防犯協会の理解は当然えられるものと考えていたことにミスがあった。防犯協会は言うなれば御用組織、今思えばどう考えても警察よりにならざるを得ない。その観測を誤ったところに新宿警察署のつけ込む余地を作ってしまったことにあるのが反省点ではある。

だが、とはいえ、形式的とは言え、マジョリティ側である各商店街のコンセンサスが形成されていたことは事実、つまり100%ではないにせよそこに確かに民意はあったはず。ならば、書式・署名の部分で若干の修正はあっても新宿警察署は要望書を受け取るべきのはずであり、それこそ民主主義の根幹にかかわる。こういったことが当然のようにまかり通るようであれば、警察行政における民意の反映などありえない。今回のことで、新宿警察署は明らかにまちがいを犯している。

そうは言っても、このトラブルが何か良い落とし所を生んでくれたらなぁ、商店街の人たちからも「むしろ雨降って地固まるになればそれでいいじゃないか。」とか「署長も問題だとは思ってくれている。10月になったら対処すると言ってくれてる。」などと聞いて淡い期待をしていたのだが、先日こんなことがあった。

10月22日、新宿警察署関係者から「今夜50人態勢で新宿東口駅前中心に迷惑防止条例違反の対策をやるから。」との連絡。おぉ!やっと新宿署はやる気になってくれたのか!と期待を込め、18時ごろの新宿東口駅前広場に向かった。

DSC01502.JPG DSC01507.JPG10月22日18時ごろの新宿東口駅前の様子

あれ?・・・^^;いつもと変わらない景色。歌舞伎町から追い出した関係で散々顔見知りになっているスカウトやら居酒屋のキャッチ、ホストらが元気に道行く人たちに声をかけている。「あのさ・・・^^?」とやや怪訝な顔で自分は彼らに声をかける。「あ~。。警察?さっき来たよ。50人態勢なんでしょ。」(某スカウト)自分「あれ?なんで知ってるの?」彼ら「警察が自分で言ってたもん。いや~・・やれって言うからしょうがないから来てるんだって。」自分「何にも言わず?」彼ら「だって、すぐ帰っちゃったよ。30分くらいだったかな。これからモアとか歌舞伎町に行くとかって言ってたよ。」

新宿警察署は一体何をしてるの????

DSC01508.JPGその数分後、早速モア2番街(通称スカウト通り)へ。その時の様子。

う~ん・・・ここにも警察はいない。ここに立ってるまた顔なじみのスカウトがまん中らへんに溜まっていたので声をかける。「警察は?」彼ら「ああ、さっきまでいたよ。30分くらい。で、すぐ帰っちゃった。」自分「お前ら平気でここでやってるのか?」彼ら「だって立ってるだけですぐいなくなっちゃったし。警察はなんもしないっスヨ。」自分「あっそう・・・^^;」

ますます良く分からない警察の動き、50人態勢で一体何をやってるのか?まぁ、良く考えて一応取り締まりをやってるという抑止活動なのかなと。その後、しばらくして記者クラブから連絡が入る。「明日、歌舞伎町に国家公安委員長が視察に来ることになっているんで、その前のポーズじゃない?って警察の人から聞きましたよ。」・・・・あ~・・・そう言うことか。なるほどね。期待して損した。。

DSC01514.JPG DSC01515.JPG10月23日17時半ごろ、佐藤勉国家公安委員長が歌舞伎町交番を訪れた。あいにくの雨ということもあってか、歌舞伎町内の視察は行われていない。自分も取材しようと駆け付けたわけだが、高松新宿警察署長に「あ~おまえはダメ、警察庁記者クラブだけだから。」と遮られて取材できず。。そうくるか~^^;とは思ったが、記者クラブの連中からコメントに関しては自分宛てに何を話したのか届けてくれた記者も、ありがたい。

記者クラブ内の報道発表は“警視庁による振り込め詐欺撲滅対策や取り調べ適正化への取り組みを視察するため、佐藤勉国家公安委員長は24日、同庁新宿署などを巡視した。佐藤委員長は、同署管内の現金自動預払機(ATM)での警察官による警戒状況と、同署取調室での透視鏡などの整備状況を視察した。同委員長は視察後、振り込め詐欺対策について、「(対策が)功を奏しているのは間違いない。強化月間で終わりではなく、今後も生かしてほしい」と話した。一方、透視鏡については「(取調室の中が)外から非常に良く見えた」と感想を述べた。”とほぼ同内容にて各報道機関が書いているが、実際には、新宿という街を面前におき、700人態勢でこれだけの繁華街の治安を維持するのは大変、警察官一人一人の仕事の加重は重い、というような旨のコメントを出していたようだ。要は人員が足りない、警察はもっと増員すべきという議論に対する担保的な発言とも取れる。

警察増員については、かつて東京都治安対策本部長だった舟本さん(現警視庁刑事部長)なんかともよく議論したものだ。自分の意見は警察増員は賛成できるが、繁華街の治安をスケープゴート的に使ってそれを主張されるのは良くないと。繁華街の治安は、警察力ではなく、むしろ民間の衆人監視によって成立している度合が大きい。人が溢れる繁華街となれば当然治安は良くなる。したがって、客引きなど軽微な犯罪は多いが、少なくとも衆人監視によって重大な犯罪は起こりにくくなっている。人口当たりの犯罪発生率からいえば歌舞伎町は最も安全な街である。一方、イメージとして危険な街という一種の虚像を警察も行政もうまく使って、たとえば治安対策をやっていることを見せかけるステージとして歌舞伎町などの繁華街は利用されがちであり、歌舞伎町は安全な街であるにもかかわらず危険なイメージを持っていた方が警察的に利用しやすい思惑が感じられると。実際には、衆人監視の効きにくい地方の方が重大な犯罪が発生、あるいは被害に遭う確率は上がっているのではないか。面的に一人当たりの警察官が守るべき地域の面積が大きい地方にこそ増員を図るべきであり、やりようによっては繁華街の治安維持は民間でもかなりの部分可能であると。したがって、繁華街への警察官増員は不要、今くらいで十分というのが自分の考えであった。まぁ、異論もあろうが、そう言うことに歌舞伎町は利用されているのだなぁと思うと、なにか間違っていると感じざるを得ない。


先日歌舞伎町の仲間といろいろ話ながら、突然彼の電話が鳴った。誰かと思えば警視庁のあるマル暴刑事、「ちょっといいオカマバーを紹介してほしい。やれるとこね、ヨゴレじゃなくて綺麗どころで。」話は、彼の友人に紹介するためだと言ってたが、電話が切れた後、二人で「紹介って言ってたけど、○○さんじゃないといいけどね。。」別に構わないけどさ、個人の性癖のことだから、だけど、なにか間違ってる気がする^^;

例えば24時間特区の話で、なぜなかなか突き抜けて動こうとするとあちらこちらから横槍が入るのか。「それは警察と業者がくっついているからでしょ。」(民主党参議院議員秘書)つまり、お目こぼしってヤツ。歌舞伎町の中にも、深夜2時までならとか黙認されて営業している風俗店グループがある。例えば、既存組織の中には警察官の遊ぶ店、利用する店としてそれが大事な売上の一部になっている某料亭、あるいは某クラブがある。「それって何?」と言われれば、分かりやすい。彼らは、たとえばいろんなしがらみを警察と築いてきた。それはそれなりのリスクを背負って、長い時間をかけて。そのおかげで、今、様々なメリットやらお目こぼしを得て営業を続けている。それも言わば、営業努力なのであって、あるいは投資であって、つまり「24時間特区」など実現してしまったらみんなが営業時間を延ばせて、彼らにしてみればこれまでの投資が無駄になる、したがって阻止する方向に暗躍する、というのも想像に難くないし、理解もできる。自分にしてみれば、おかみの顔色をうかがってコソコソとお目こぼしでやっていくなんてのはもう限界点に来てて先細りは間違いない、ちゃんと合法的に正攻法で地域の活性化なりを考えるべきと思うのだが、なかなかそうはいかないのが現実。民意というものがいかにいい加減なものか。人間は元来、思っているよりよっぽど低俗で利己的な生き物。だからこそ、ここが一番難しい。

「これだけの国家なのだから、当然腐敗はつきもの。その中で徐々に変えていくしかないんじゃないですか?」(民主党参議院議員秘書)と言われれれば、確かにその通りかとは思う。その腐敗が微妙なバランスを作り、またそのおかげで裏金だとかなんだとか言われても国家の体系がかつては程よく維持されている。治安、特に警察行政にだって深い膿がまだまだ溜まっている。食糧問題、エネルギー、環境、考えてみればやったほうがいいことは山ほど残されている日本。それでも尚、この国がこの程度でなんとか維持できているということは、むしろポテンシャルの証明なのかもしれない。それは歌舞伎町も同じだろう。だが、本来見えにくいところにあるはずのこういう腐敗の構造が、歌舞伎町の場合はまさに表出する街であって、だからこそ自分も摩擦を覚悟でここに書く意味があるのだろうとも思う。

時々話を聞いてもらって国政側の立ち位置でサポートもしてくれている代議士の仲間がいる。「難しいところですね。ガツンと一発、という部分はよくわかりますが、実態やしがらみの関係でトーンダウンせざるを得ない。。。今の若手政治家のフラストレーションと同じような感じを持ちます。」(自民党衆議院議員)いやいや、元気付けられてるね。やっぱり、ガンガンこれからも書いていくしかないかな。空気を読まない、時にはこれも大事だと思っている。

【追記】2008年12月23日、NHKのニュースでもこの歌舞伎町の客引き・道路使用許可問題を取り上げた。新宿警察署としては、これを機に道路使用許可に関する制限を設け、2009年1月5日より一店舗につき3箇所、1箇所につき2人までという運用にした。一歩前進、とはいえ現実はまだまだ放置状態であることに変わりはない。


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警官5万8千人動員でも被害防げず─横行する「天引き詐欺」

ちょっと前のネタですが、思い出したのでリンクしておきますよ。それにしても警察は…
by 警官5万8千人動員でも被害防げず─横行する「天引き詐欺」 (2008-10-26 22:46) 

元気を出せ歌舞伎町

代々と劣化し続ける新宿警察署

いつの間にかD署となっていることに気づかない幹部達

本部の人間に
「使えないんだよ、新宿署にいる奴」なんて事を聞きます

少し悲しくなります

一生懸命に仕事している現場の人間が

でも頑張っている人達に報いれるように

早く給与を戻してください。石原閣下


by 元気を出せ歌舞伎町 (2008-10-28 18:46) 

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