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7月15日(金)第8回新宿繁華街犯罪組織排除協議会総会が開催、基調講演は暴追都民センター代表理事・原哲也氏『東京都暴排条例施行を前に』 [まちづくり]

7月15日(金)、これが8回目となる新宿繁華街犯罪組織排除協議会(会長:片桐基次氏、歌舞伎町商店街振興組合理事長)総会が開催された。新宿繁華街犯罪組織排除協議会とは、新宿・歌舞伎町の暴力団や犯罪組織と、地域の事業者・区民らとの関係を断絶させ、資金源を枯渇させ、社会インフラからの排除を目的として平成15年に設立、地域商店街振興組合、大久保・百人町地区も含む町会、企業グループ、同業組合らによって構成、顧問に新宿区長・新宿警察署長、関係機関として暴力団追放運動都民センターと新宿区役所、新宿警察署らのサポートによって組織されている。なお、今回総会において、今秋(平成23年10月1日)に東京都暴力団排除条例施行を受け、公益財団法人暴力団追放運動推進都民センターの代表理事であり、以前新宿警察署長でもあった原哲也氏より『東京都暴排条例施行を前に』基調講演が行われた。

DSC_1699.JPG片桐基次氏(新宿繁華街犯罪組織排除協議会・会長)「本協議会は、平成15年の設立以来8年目を迎えました。その間、平成19年には明治記念館で開催された全国暴力団追放運動中央大会において、当時の下村会長が、警察庁長官名での暴力団追放を受賞するなどその活動が全国的に注目されました。また、平成20年には、コマ劇場において石原都知事をお迎えし、盛大に、みかじめ料不払い決起大会を開催するなど暴力団排除活動を展開してまいりました。しかしながら、街の中には、確かに暴力団風の者の姿は少なくなってきた印象はありますが、警察発表による統計では、その総数は変わらず、逆に、暴対法強化によるものか、準構成員、周辺者と呼ばれる者の数は増えつつあると聞き及んでいます。更には、暴力団とはまったく別の凶悪な犯罪者集団が見られることが、当協議会としても由々しき問題であると認識しております。
当協議会は、暴力団排除だけでなく、犯罪組織排除として立ち上げたものであり、全ての違法組織を追放することが目的です。新宿警察署管内において、犯罪組織を撲滅する活動を、皆様方大勢の力を併せて進めてまいりたいと、改めて
初心を表明する次第であります。」

DSC_1695.JPG中山弘子新宿区長「日本最大の繁華街をもつ、この新宿の地域において、歌舞伎町の取り組みは、全国から注目を集めております。また、この協議会が、継続して活発に活動していることは、大変素晴らしいことであります。善良な人の弱みに付け込んだり、また、脅したり、怖がらせたりして利益を得ている犯罪組織が活動している、そういう地域は、持続的な発展は決してできないと思います。新宿区は、平成15年に、新宿区区民の安全・安心の推進に関する条例を制定しています。この条例では、区民や事業者の方々が、安全推進地域活動を、自主的且つ積極的に実践されている場合には、重点地区として指定し、その活動の支援を行っております。今では、区内に、そうした地区が78となりました。そうした活動を行っていただく中で、区内における防犯意識が拡がり、また、活動が広がっております。また、区が支援する、小規模なボランティア団体も、これ以外に42団体を数えております。
安全安心で、賑わいのある街をつくるためには、とりわけ、繁華街から犯罪組織を排除していくことが重要であり、地元の方々が中心となって、皆で手を結んで活動していただくことは、本当に心強く、また、区長としてとてもうれしく思っております。
秋には、東京都暴力団排除条例が施行されると聞いております。さらに暴力団排除が進むことが、この条例の施行によって期待されます。新宿区は、地元の皆さんとともに、警察の皆様はもちろんのこと、関係機関と協力しながら、
街がこれからも持続的な発展ができるよう、そして皆さんや新宿を訪れる方々も併せて、この新宿への愛着と誇りを持てる、安全で安心で、そして賑わいのある街を、皆さんとともにつくってまいりたいと考えております。」

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■暴力団排除功労者表彰:竹中工務店東京本店作業所

DSC_1675.JPG DSC_1681.JPG新宿コマ劇場・新宿東宝会館跡地再開発工事に伴い、全ての業務から暴力団を排除すべく、新宿コマ劇場・新宿東宝会館開発工事暴力団排除協議会を本年2月に設立。この協議会は、企業活動を装って、下請け参入や自動販売機設置の強要、また騒音振動の苦情を装った金銭の要求などから、関係機関との連携を密にすることで一切の要求を断固阻止することを目的に組織されたもの。新宿コマ劇場・新宿東宝会館は現在解体工事中であるが、この解体工事にいたるまでの様々ないきさつの中で、竹中工務店は、一応この工事から暴力団関係解体工事業者を排除した、ということで表彰。


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DSC_1708.JPG公益財団法人 暴力団追放運動推進都民センター
代表理事 原哲也氏「東京都暴排条例施行を前に」

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暴力団等の分類~都条例による適用範囲の拡大
①「暴力団」:平成4年施行された暴力団対策法第2条の定義
* 団体の構成員が集団的に又は常習的に暴力的不法行為を行うことを助長する怖れがある団体
②「指定暴力団」(法第3条)
Ⅰ 資金獲得活動に暴力団の威力を使うこと
Ⅱ 恐喝罪など凶暴な犯罪歴者が組織の中に一定数いること
Ⅲ 親分・子分という階層的ピラミッド型の組織となっていること
Ⅳ 指定は、各都道府県公安委員会が行う。現在全国で22組織が指定。
③「暴力団等反社会的組織」(犯罪対策閣僚会議幹事会の指針)
* 属性要件:暴力団、暴力団関連企業、総会屋、社会運動標榜ゴロ、エセ同和行為者、政治活動標榜ゴロ=エセ右翼、特殊知能暴力集団等に着目
* 行為要件:暴力的要求行為、法的な責任を超えた不当な要求に着目
④「暴力団関係企業=フロント企業」
暴力団が設立し、経営に関与している企業又は暴力団等と進行のある者が経営する企業で、暴力団に資金提供を行うなど、暴力団組織の維持、運営に積極的に協力し、若しくは関与している企業(金融、土木建設、不動産、風俗・飲食、人材派遣、産業廃棄物、IT、運送、葬儀社など)

「暴力団、若しくは暴力団員と密接な関係を有するもの、この『密接な関係』というのは飲食やゴルフなどありますが、
今後、どういう事例が積み上げられて、『密接な関係』にあたるのか、今のところの解釈としては、暴力団の周辺者、暴力団に協力をしているもの、暴力団を利用するもの、状況によってはさらに嫌疑によって違いますが、ゴルフとか飲食だとかに影響してくるかもわかりません。そして、一番大事なのは、この言葉がどこに使われるか。契約の相手方、暴力団関係者と『契約』をしてはいけませんよ、しないでくださいよと、確認をして、排除できるようにしてくださいというのが、都条例の一番大きなポイントです。そのほかに、『規制対象者』という新しい概念が都条例上に生まれた。属性と同時に、中止命令を受けてから3年を経過しないとか、不当な要求をしてから5年を経過していない、公表を受けてから1年を経過しない、こういう人を規制対象者とする。『規制対象者』はどこに使われているかというと、利益を供与してはいけませんよ、利益供与の対象者として『規制対象者』という言葉が使われている。したがって、暴力団対象者という言葉と、規制対象者というのが、都条例の中で相手を見極めるのに必要になってくる。」(原哲也氏)

暴力団の最近の傾向と問題点
①資金源獲得手口の多様化~「威力背景型・オドシ型」から「経済活動型・ダマシ型」へ
伝統的な覚せい剤、バクチ(博徒)、露天での売り上げ(的屋)、恐喝、障害などは減少傾向。変わって、現在は、振り込め詐欺、生活保護費不正受給詐欺、融資保険詐欺、社会制度悪用へ。山口組幹部の収入源は1、建設・不動産 2、産業廃棄物 3、証券・金融 4、縄張りからの収益

②不透明化(潜在化)~準構成員の増加(全国52.3%、東京62.6%)、エセ右翼、エセ同和行為、総会屋、フロント企業、NPO法人等などを標榜
※事件となったNPO法人
・日本消費者研究会:稲川会(H18/1検挙、被害者長谷工)
・メディアオンブズマン:日本青年社(住吉会)H18/10検挙、被害者衣料販売器機会社)
・社会活性化推進委員会:住吉会
・悪質商法に騙された人達を助ける会(仮装):山口組
そのほか、飛ばし携帯、バーチャル住所、バーチャルオフィスなどで潜在化傾向。

「彼(山口組六代目組長・篠田)がはっきり言っている。組織の立て直しだと。大地震は大変な災害をもたらしましたが、原発を含めて大きな『シノギ』になる。ガレキの山は、彼らにとって宝の山、ということで、近く東電に暴力団排除協議会が設置される。」

暴力団の勢力(新宿警察署管内)
平成17年1月末日時点
事務所数:105 関与企業:82 勢力合計:2,889人(構成員:1,540 周辺者:1,349)
住吉会:事務所数40 関与企業17 勢力合計:930人(構成員:594 周辺者:336)
極東会:事務所数28 関与企業18 勢力合計:961人(構成員:350 周辺者:611)
東亜会:事務所数14 関与企業 6 勢力合計:361人(構成員:121 周辺者:245)
山口組:事務所数 9 関与企業33 勢力合計:247人(構成員:188 周辺者:59)
松葉会:事務所数 5 関与企業 0 勢力合計:103人(構成員:60 周辺者:43)
稲川会:事務所数 1 関与企業 5 勢力合計:56人(構成員:36 周辺者:20)
その他の的屋:事務所数8 関与企業3 勢力合計:226人(構成員:191 周辺者:35)

現在、事務所数:94 関与企業:128 勢力合計:3,658人(構成員:1,052 周辺者:2,606)

「都条例を有効にするためには、それぞれ区もまた条例をつくらなければならない。すでに福岡では、全市町村に条例が制定されている。都内では、府中市が条例を制定している。豊島区など、区条例を検討してもらってますが、やはり、一番肝心なのは、東京都のおひざ元であって、しかも世界一の繁華街を持っている、歌舞伎町を管轄する新宿区がこの条例をつくらないでどうするんだと言いたい。不当要求を単に拒絶するだけでなく、利益の流入を遮断するということが必要で、事業活動からの排除、これは暴対法ではない。これを条例で、これからやっていく。」(原氏)

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◆反社会的勢力の中心にある暴力団と企業とが一切の関係を遮断する。
伝家の宝刀→「暴排条項」+「表明確約書」賃貸契約、雇用契約、請負契約からの排除→物の売買、金融、証券取引、預金口座、電気、ガス、水道の引き落とし口座すら造らせない
*2009年9月24日(読売)組員は口座開設お断り...全銀協が排除策
※公共料金の引き落としなど日常生活目的であっても取引を拒否し、すでに開設された口座も組員などであることがわかれば契約を解除する。

「暴力団員のライフラインを外すということは、東京都は今のところ解釈上含まれないということをしようとしてますが、私ははたしてそれでいいのかという気持ちが正直言ってある。ライフラインの引き落とし口座を閉鎖しなさいと(条例は)言っている。銀行は協力しているが、しかし、電気ガス水道をやらなければ引き落としの心配もない。本来はそこまで行くべきだろう。」(原氏)

◆居場所対策
生活拠点からの排除※東京都暴力団排除条例
・暴力団事務所の開設・新規運営の禁止:学校、公民館、図書館等の周囲200m以内
・契約締結時の努力義務
不動産譲渡者
・事務所に使わせないことを確認
・暴力団事務所に使用し、第三者に使用させない、暴力団事務所に使用時の無最速契約解除・買い戻し(特約を定める)
代理者
・暴力団事務所に用いられることを知って代理、媒介しない
・譲渡車等に助言、その他の必要な措置を講ずる
名義利用の禁止
・暴力団員の名義利用、暴力団員への自己名義利用禁止

生活拠点からの排除(居場所対策:土地・住宅・店舗・事務所等)
※広島高裁、暴力団組員排除条例に基づく市営住宅明け渡し訴訟→組員側の控訴棄却
窪田裁判長「暴力団構成員という地位は、暴力団を脱退すればなくなるものであって社会的身分とは言えず、暴力団のもたらす社会的害悪を考慮すると、暴力団構成員であることに基づいて不利益に扱うことは合理的で許されるというべきであるから、合理的な差別で、憲法14条違反とは言えない。」
※H21/10/01最高裁上告棄却、市の明渡等の請求を容認した源審判決確定

「駐車場、これも重要になってくる。居場所対策の全国で16件、自治体の条例が適用されたのがある。そのうち、3~4件駐車場に適用されている。彼らは、黒塗りとか、定番の車がありますが、今度、自動車業界は新車を売らないという決議を現実にしている。新車は売らない、しかし、今ある車は駐車させない、車を持てないようにさせなければいけない。私が新宿にいるとき、花道通り対策をやらせていただいて、しかし一つ忘れたことがありました。それは駐車場対策。
花道通りは暴力団の組事務所がいっぱいありますから、事実上暴力団の駐車場だった。それを全部排除した。付近の住民の懸念もあり、一部躊躇された部分もあったが、現実あれだけ花道通りをきれいにしても、暴力団の車はどこにも行ってない。どこに行ったのか、駐車場に入っちゃったんですね。で、これはぜひ暴排条例で完成するしかないと、大変期待している。いずれは交通機関からの排除、飛行機には乗れない、新幹線には乗れない、先日篠田健市が出所後、新幹線に乗せていいのかという話題になった。だだし、まだ、暴排条項というのが入ってませんから、これはまだ乗せざるをえないだろうと。しかし、いずれそうなると確信しております。」

2010/12/21毎日 小松組ビル移転:住民ら仮処分申し立て(東京都台東区)
指定暴力団山口組を支配する弘道会系の小松組の拠点が台東区竜泉の雑居ビルに移転した問題で、近隣住民ら約170人が21日、東京地裁に対し、組事務所として仕様を差し止めるよう仮処分を申し立てた。
2011/3/31産経 組長の立ち入り禁止も命令 弘道会系事務所、東京地裁
「山口組系組事務所の周辺では抗争事件が生じる可能性が高い」として、「抗争事件の結果として、付近住民等の平穏な日常生活を営む権利を侵害してきたのであるから、かかる権利侵害を予防するため、小松組の組長である債務者の居住・移転の自由や債務者が代表者を務める債務者会社の営業活動の自由が、必要最小限度において制限されるとしても、やむを得ない

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【東京都暴力団排除条例の基本理念】
暴力団と交際しない「三ない運動の実践」
①暴力団をおそれない
お礼参り、強硬手段の心配がいらないこと、保護活動
「恐れないところ」より、「恐れるところ」にアタック
②暴力団に金を出さない
被害者の立場が暴力団を生かす立場に変わること
「無理して取らなくてはならないところ」より「容易にとれるところ」にアタック
③暴力団を利用しない
利用すること自体が犯罪になること
「利用しないところ」より「利用してくれるところ」にアタック、間違っても共存共栄はあり得ない

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「東京都と事業者は、暴力団関係者ではないことを、密接な交際者ではないことを確認する。そして、特約を定める。特約というのは、暴力団、暴力団関係者であることがわかったら排除しますよ、損害賠償全部やってもらいますよと、下請けについても契約を解除しますよというもの。不動産を譲渡する人は、組事務所に使わないことを確認する。これを特約にするんですが、不動産の特約は強烈ですね。第三者に貸さない、なんと言っても、買い戻ししますよと。土地を返してもらう代わりに、お金を返しますよ、そんなバカなことはできないよと、これだと不動産業界と警察の協議が整わない。ところが、これが整いました。まず、20%の違約金がとれます。あとの残りの80%は制裁金です。これ、もちろん契約条項に入れるわけですからね、要するに一銭も返さないでものも帰ってくる。東京都の場合、暴力団と判明した場合どうするかという措置が定められている。契約からも解除するし、都の契約自体、要するに指名入札からはずしますよと。そして同時に、理由を公表し、市区町村にこういったところを排除したから使っちゃだめですよと通知する。しだかって、ここで市区町村条例が必要になってくる。」(原氏)

東京都暴力団排除条例の主な内容

暴力団排除活動の推進に関する基本的施策
1.暴力団関係者を都民の公共事務・事業からの排除
2.青少年に対する暴力団排除教育の支援
3.暴力団からの離脱促進
4.暴力団排除活動を行う者に対する保護

都民等の役割(努力義務)
1.青少年に対する暴力団排除教育の推進
2.祭礼等からの暴力団排除措置の推進
3.各種契約からの暴力団関係者の排除
4.暴力団事務所目的の不動産譲渡の禁止

禁止措置
1.学校等から200m以内に暴力団事務所の開設及び運営することの禁止
2.青少年を暴力団事務所への立ち入らせることの禁止
3.暴力団排除活動を行う者に対する妨害の禁止
4.暴力団員による他人の名義利用及び暴力団員に自己の名義を利用させることの禁止(後者は自己申告制度あり)
5.事業者が暴力団の威力を利用する目的で暴力団に対して利益を提供することの禁止
6.事業者が暴力団の活動を助長する目的で暴力団に対して利益を提供することの禁止(自主申告制度あり)

「新宿には200事務所3千人の暴力団員がいると言われた。それを、あれだけの歌舞伎町対策をやった。暴力団事務所の数は減った、しかし関連企業は増えた、人数は、暴力団員は減った、しかし(勢力)全体の数は増えた。この現象を、やはり、新たな対策でなんとか阻止をしていかなければならない。歌舞伎町はどうか。100事務所2千人いると言われた。なんとか減らそうと思って頑張った。事務所も減った、構成員も減った、しかし、周辺者を入れると、2千人を超えてしまった。これは、なんとかしなければいけない。彼らは、ここ(歌舞伎町)でお金が入らなくても、よそで稼いで、『歌舞伎町』というステータスを守っている可能性がある。新宿繁華街犯罪組織排除協議会の皆さんには、これをなんとかしてもらいたい。このステータスを放すには、新宿・歌舞伎町には、今回の都条例を最大限活用して、これを排除していただきたい。駐車場の経営者然り、ビルの所有者然り、不動産業者然り、これをぜひお願いしたい。」(原氏)


今秋施行される「東京都・暴力団排除条例」、暴力団の定義を拡大し、周辺者を含めての構造を資金源的にも枯渇していく。この際、これまで、「暴力団」対「警察」ということではなく、「暴力団」対「東京都民」、つまり、暴力団排除において一般都民はその責任を負う、というのがこの条例の趣旨。そういう意味では、運用次第では、非常に強い権力をもつ条例でもある。あるいは法にならない理由でもあろう。原哲也氏(暴追都民センター代表理事)、かつての徹底した歌舞伎町対策で敏腕をふるった元・新宿警察署長。彼の話の前のめり感が、聴いている側の地域の人たちに「安心感」を与える反面、前のめり過ぎて届かない面もあるのかなとか、思うところはいろいろあるが。今回の条例において、暴力団の居場所対策、つまり不動産における排除は強烈である。「暴力団構成員であることに基づいて不利益に扱うことは合理的で許されるというべきであるから、合理的な差別で、憲法14条違反とは言えない。」広島高裁は、暴力団員が社会生活上の権利を差別されることは十分妥当であることを明言している。これが、思想としての条例の根幹であろう。だが、一方で、この国の、所謂「レッテル社会」的な側面は、元暴力団員を、では社会は受け入れるのだろうか?実際のところ、これはなかなか難しい。要するに、暴力団をいくら駆除しても、結果的にホームレスが増えていくという現実もある。

こういった警察パターナリズム的な法令が出来ていく背景には、やはり、国民が問題があるごとに何かと警察にばかり頼り、自己解決能力の欠如がある、そのあたりを国民はもうちょっと考えた方がいいかと。権力の強い条例なだけに、機能もするだろうが、一方で、警察権力の拡大は明らかで、それが決していいことではないように思う昨今である。


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